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アップルのARグラス「Vision Pro」でスマホの次がハッキリ見えた! 「WWDC23」特集 第30回

ベンチ結果で判明「15インチMacBook Air」はProに匹敵するパフォーマンス

2023年07月12日 08時30分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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結論:メモリーは16GB以上を搭載しよう

 今回のテスト結果を総合的に考えて、現行のM2搭載のMacBook AirとM2 Pro搭載のMacBook Proを比較検討してみよう。純粋なCPU/GPUテストでは、確かにM2 Proの性能は高く、M2が引けを取っているように見える。しかし、一般的なアプリケーションでは、その差はかなり小さくなり、体感できるような性能差は見られない。

 ただし、大量のデータを処理する必要のあるビデオのエンコーディングでは、M2とM2 Proの差がはっきり体感できるほどの処理時間の違いが出る。それでも、メモリーを十分に搭載していれば、大量のデータ処理が極端に遅くなるということもない。

 具体的に言えば、4K程度の解像度のビデオ処理でも、8GBの実装メモリーでは明らかに不足する。今回は、8GBのM2モデルはテストしていないが、8GBではM2でも、今回示したM1程度の性能しか発揮できない可能性は高い。

 それなのに、現行のMacBook Airのモデルのメモリー容量は、未カスタマイズでは8GBのものしかない。量販店などで、いわゆる「吊るし」のモデルを購入すると8GBしか選べない場合も多いだろう。もちろんAppleストアでカスタマイズすれば、+2万8000円で簡単に16GBに増量できるが、最初から16GBを搭載したモデルも用意して欲しいところだ。

 一方、M2 Pro以上を搭載する14/16インチのMacBook Proでは、メモリー容量は最低でも16GBになっている。これは、8GBでは十分に性能を発揮できない場合があることをアップルも認識しているからだろう。それは、実はM2でも同じと考えられる。「ビデオのエンコーディングなど一生するつもりがない」という人以外は、16GB以上を実装したい。

 ちなみに、15インチのMacBook Airにメモリー16GB、ストレージ512GBを搭載すると、25万48000となる。それに対して14インチのMacBook Proのエントリーモデル(CPU10コア/GPU16コア)は、同じ16GB/512GBの構成で28万8800円だ。その差は3万4000円。このあたりは選択に迷うところだろう。本体の厚みは、MacBook Airが1.13cmで、14インチMacBook Proは1.55cm。その差は4.2mmだが、実際には数字以上に違いが大きく感じられる。MacBook Airの最大の特長である薄さを重視するなら、MacBook Air選んで後悔はないはずだ。

 

筆者紹介――柴田文彦
 自称エンジニアリングライター。大学時代にApple IIに感化され、パソコンに目覚める。在学中から月刊ASCII誌などに自作プログラムの解説記事を書き始める。就職後は、カラーレーザープリンターなどの研究、技術開発に従事。退社後は、Macを中心としたパソコンの技術解説記事や書籍を執筆するライターとして活動。近著に『6502とApple II システムROMの秘密』(ラトルズ)などがある。時折、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として、コンピューターや電子機器関連品の鑑定、解説を担当している。

 

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