ハリウッド超大作映画をプレイしているような感覚!?吉田直樹氏に『ファイナルファンタジーXVI』の魅力についてメールの質問に答えてもらった
今注目の最新ゲームの開発者やプロデューサーにメールでインタビューする連載企画の第8回目は、2023年6月22日に発売されるスクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーXVI』だ。『ファイナルファンタジーXVI』は、同社の代表作「ファイナルファンタジー」シリーズのナンバリングタイトルの最新作。
本作はプロデューサーにMMORPGとして空前の大ヒットを記録した『ファイナルファンタジーXIV』でも知られる吉田直樹氏が務めることでも話題となり、全世界で注目されている。
本作の舞台は終焉に向かう大地「ヴァリスゼア」。ヴァリスゼアに生きる人々はクリスタルから供給されるエーテルにより魔法を生み出し、日々の暮らしを成り立たせている。
限りある加護は国家間の奪い合いに発展し、マザークリスタルを求めて召喚獣の力とその力を宿す「ドミナント」を使役し戦いを始める。本作の主人公であるロザリア公国の第一王子「クライヴ・ロズフィールド」も、その戦乱へと巻き込まれるが、やがて世界の真相を知り、マザークリスタルの破壊を目指していく。
そんな壮大な物語のほか、本作はシリーズ初の本格アクションRPGと銘打っているところも注目ポイントだ。そうした、本作の魅力あるストーリーや戦闘システムなどについて、本作のプロデューサーである吉田直樹氏(以下、敬称略)に、メールでいくつかの質問にご回答頂いたので、ご紹介したい。
ローディング無しでバトルスケールが拡大
ハリウッド超大作映画をその手でプレイするような感覚!?
編集部:ファイナルファンタジーと言えば、“クリスタル”が象徴的ですが、『ファイナルファンタジーXVI』では、どのような役割となっているのでしょうか?
吉田:今回、物語の根幹に大きく関わる存在として、世界各地に点在する「マザークリスタル」と呼ばれる巨大なクリスタルが登場します。マザークリスタルは現代に例えると油田であり、この世界に住む人々はマザークリスタルから溢れ出る「エーテル」を用いて魔法を使い、生活を送っています。
エーテルはまさに石油であり、このマザークリスタルから得られるエーテルが枯渇を始め、各国はマザークリスタルの所有権を奪い合う、戦争へと突入していくことになります。主人公であるクライヴ・ロズフィールドや登場人物たちは、この過酷な世界で「人として生きる」とは何かを求め、旅をすることになります。
編集部:本作ではシリーズ初の本格アクションとなっていますが、アクション要素のある『FF15』などとの違いはどんなところで、プレイヤーの方に一番伝えたい推しポイントを教えてください。
吉田:『ファイナルファンタジーXVI』はシリーズ初となるリアルタイムアクションバトルとなっています。プレイヤーの皆さんは、主人公クライヴを操作し、その身に宿したさまざまな召喚獣の力を駆使し、ハイスピードでスタイリッシュなバトルを体験可能です。
アクションゲームが苦手な方には、「サポートアクセサリ」という自分の苦手なアクションを補う画期的なシステムを搭載しつつ、コアなアクションゲーマーへのやり込み要素も充実させ、あらゆる世代のゲーマーに楽しんでいただけるのが特徴です。また、巨大な召喚獣同士が激突する「召喚獣合戦」では、その手で召喚獣を操り、ド級のボスバトル体験もご提供します!
編集部:そもそもどういった意図でバトルを本格アクションにしたのでしょうか?
吉田:ファイナルファンタジーシリーズは、35年以上の歴史を持ち、ターン制のバトルを常に進化させ続けてきました。その中で、アクションゲーム全盛期の今、あらゆる世代のゲーマーに遊んでもらうため、そして自分たち自身もアクションゲームのファンであることから、本格アクションに挑戦しよう、と考えました。
一方で、応援してくださるファンの皆さん誰もが、最高の物語を体験できるよう、様々な工夫を凝らしてきましたので、ぜひ、開発チームの挑戦を手に取っていただけると嬉しいです!
編集部:アクションが苦手と感じている人もいると思いますが、そんな人でも安心なサポート機能の特徴と、オススメポイントを教えてください。
吉田:主人公であるクライヴには、様々な「サポートアクセサリ」が用意されています。ゲーム開始時に「ストーリーフォーカスモード」を選択すれば、それらは最初から装備された状態となります。
サポートアクセサリは、単にゲームの難易度を変更するものではなく、「敵の攻撃を回避するのが苦手」という方には、「《オートスロー》の指輪」による回避サポートを、「効率の良い攻撃が苦手」という方には、「《オートアタック》の指輪」を、といったように、自分のニガテを補えるプログラムが用意されています。
慣れてきたら装備を外せばOKですし、複数を同時に装備することも可能です。すべてをオート化するのではなく、ご自身のニガテをサポートすることで、よりアクションを、ゲームを、その手でお楽しみいただけるように工夫されています。
編集部:今回召喚獣は、その身に宿した“ドミナント”が登場し、ドミナント同士が激突する“召喚獣合戦”も見どころだと思いますが、どのように発生し、通常バトルとはどう異なるのでしょうか?
吉田:『ファイナルファンタジーXVI』はPlayStation®5のパワーを最大限に活用し、ローディングが一切発生しない、シームレスなゲーム体験にこだわって製作されています。巨大召喚獣同士の激突である召喚獣合戦も、ストーリー、演出、人型としてのバトルから、ローディング無しでそのままバトルのスケールが拡大して発生します。
それはまさに、ハリウッド超大作映画を、その手でプレイしているような感覚となりますので、召喚獣毎に変わるシチュエーション、バトル方法、ダイナミックな演出など、通常のバトルとはまったく異なるゲーム体験をお届けします。
編集部:主人公クライヴのバトルをサポートするトルガルは、強化や成長はするのでしょうか?
吉田:トルガルはクライヴの成長に合わせ、自動的に成長していきます。トルガルは基本的に独自のAIでクライヴをサポートしてくれますが、アクション指示を行うことも可能ですし、「《オートトルガル》の指輪」を使用すれば、さらにトルガルのAIがよりダイナミックなものに変化するようになっています。もちろん、撫でるなども可能ですので、良きパートナーとして可愛がってあげてくださいね!
編集部:物語の進行に合わせて仲間が入れ替わっていくとのことですが、パーティーの成長や装備変更などは行なえるのでしょうか。
吉田:こちらはトルガルと同様で、クライヴの成長や物語に合わせ、自動的にステータスが変化するようになっています。本作はリアルタイムアクションであるため、カスタマイズのすべては主人公クライヴに集約されています。
クライヴが習得する「召喚獣アビリティ」は、プレイヤーの皆さんが自由に習得、強化させることができ、どのような召喚獣アビリティをセットアップするかによって、クライヴのバトルスタイルは大きく変化していきます。もちろん、武器や防具、アクセサリの変更や強化なども可能ですので、ぜひ主人公クライヴのカスタマイズをお楽しみください。
編集部:発売後のアップデート予定など、お話しできる範囲で教えてください。
吉田:まずは本編を発売し、ご好評の声をいただいたら何かしら検討させていただこうと思います。本作はパッケージをご購入いただければ、ストーリーもバトルコンテンツも、すべてにおいて100%お楽しみいただけるボリュームを目指して開発してきましたので、まずは本編をお楽しみいただき、気に入っていただけたら、ぜひそのお声をお聞かせください! また、PC版の開発についても、発売後にじっくり取り組んでいく予定です。
編集部:最後に読者の方に伝えたいことがあればお願い致します。
吉田:日頃、ファイナルファンタジーシリーズへの応援、ありがとうございます!『ファイナルファンタジーXVI』は、世界中のあらゆるゲーマーに、世代や性別を超え、とことん楽しんでいただくゲームを目指して開発してきました。
PlayStation®5の圧倒的なパワーを、ゲーム本編からも感じていただけると思いますので、ぜひ発売を楽しみにお待ちいただけると幸いです。我々が描く最新のファイナルファンタジー、その物語を、その手でお確かめください!
【ゲーム情報】
タイトル:FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)
ジャンル:アクションRPG
販売:スクウェア・エニックス
プラットフォーム:PlayStation 5
発売日:2023年6月22日予定
価格:
通常版:9900円(パッケージ・ダウンロード)
デジタルデラックスエディション:1万2100円(ダウンロード)
プレイ人数:1人
CERO:D(17歳以上対象)
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