昨年、日産のコンパクトSUV「KICKS e-POWER」に待望の4WDモデルが追加! 筆者的に以前「ベストバイSUV」の称号を勝手に与えた1台だったりするので、これはご紹介しないわけにはいきません。せっかくなので、今まで日産車に触れたことがないという(取材時)ドライブ大好きのモデルでタレント、さらにミスSPA!2022グランプリを戴冠された新 唯(あらた・ゆい)さんに体験してもらいました。
エンジンは発電のみ!
e-POWER専用車の「KICKS」
現行のKICKS e-POWERが登場したのは2020年の初夏のこと。E12型ノート、C27型セレナに続き3車種目のe-POWERユニット搭載車種として市場投入されました。セレナ、ノートにはガソリン仕様車が用意されていたのに対し、KICKSはe-POWER専用車のみの設定で注目を集めました。
e-POWERは、駆動はモーターのみで、エンジンは発電機を動かすために用います。「なんでそんな面倒なことをするんですか?」と唯さんは不思議そう。「電気自動車ならではの走りのよさ(静粛でトルクフル)はそのままに、充電の問題をエンジンで解消したんです。それに発電用と割り切れば、エンジンが最も効率のよいポイントで動かすことができるので、燃費向上が図れるというわけです」と、まるで日産自動車社員のような説明に納得した唯さん。
KICKSは2022年7月にマイナーチェンジ。最大の変更点はe-POWERユニットを、E13型ノートと同じ第二世代へと移行したこと。そして4WDモデルをラインアップに加えたことです。「第一世代と第二世代で何が違うのですか?」と疑問をなげかける唯さん。これまた日産自動車社員のように「モーターとインバーターが変わっています。40%の小型化と30%の軽量化されています。あとトルクを10%、出力を6%向上したそうですよ」と即答。
パッと見たところ、マイナーチェンジ前のKICKSと変わるところはありません。エンブレムもE13型ノートなどで採用されている新しいNISSANロゴではなく従来のまま。4WDか否かの違いは、エンブレムのみ。つまり、ぱっと見「これ今までと何が違うの?」という疑問も仕方ありません。
間近でじっくりと見るのは初めての唯さんは「他車のコンパクトSUVと比べて、結構クロカンテイストが強くて、頼もしさを覚えますね」とコメント。クルマの顔はイケメン好きの彼女は「特にフロントマスクの威圧感はイイ感じですね」と声を弾ませます。
さて日産の四輪駆動技術というと、小さなクルマがラーメンをこぼさずに運ぶ動画「e-4ORCE」が知られています。
ですが、よくみるとKICKSのエンブレムは4WD。エクストレイルには確かe-4ORCEのエンブレムがついていたような。「じゃ、ラーメンがこぼれちゃうんですか?」とボケる唯さんはおいておいて、e-4ORCEと4WDの違いについてご説明しましょう。
e-POWERの4WD機構は、後輪にもモーターを搭載し、前後のトルク配分を制御。e-4ORCEは2つのモーターと4輪のブレーキを統合制御するシステム。路面状況や車体の状態に合わせて適切な制御ができるというシステムになります。エクストレイル以外では、ARIYAに搭載されています。ちなみにe-4ORCEでなくても4WDモデルは2WDモデルと比べて制動距離は短く、安定して停車することができます。
安全面では車両前方に搭載されたミリ波レーダーにより2台前を走る車両の車間や相対速度をモニタリングし、減速が必要と判断されたときにはディスプレイ表示とブザーでドライバーに注意喚起することでブレーキの踏み遅れによる玉突き事故回避を支援する「インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)」をコンパクトSUVで初めて採用。全車に標準装備されています。

この連載の記事
-
第593回
自動車
【アメ車ってどうなの?】キャデラック「XT6」の3列シートSUVはさすがにデカかった -
第592回
自動車
「GR GT」はトヨタが送り出す究極のスポーツカー! V8×ハイブリッドが衝撃すぎる! -
第591回
自動車
【アメ車ってどうよ?】970万円の価値は本物? キャデラック「XT5」が予想外に最高だった理由 -
第590回
自動車
【アメ車ってどうよ?】キャデラック「XT4」は思いのほかスポーティーで楽しいクルマでした -
第589回
自動車
アイドルがレクサスLMの“アメイジング”後席体験! 家超えの超豪華空間に大興奮 -
第588回
自動車
都市型SUVの新定番! マツダ「CX-30」がもたらす新感覚ドライブ -
第587回
自動車
死角ナシの万能SUV! マイチェン版トヨタ「カローラ クロス」に乗ってわかった“しっとり快適”の正体 -
第586回
自動車
今しか選べない“熱き”ガソリンSUV!マセラティ「グレカーレ」の真髄を体感する -
第585回
自動車
カッコいいワゴンは健在! アウディの新型「A5 Avant」は流麗なデザインと広々ラゲッジでアウディらしさを継承する -
第584回
自動車
「VEZEL e:HEV RS」は後出しズルい! と言いたくなるほどイイクルマだった -
第583回
自動車
採点方式が激変の2025年「日本カー・オブ・ザ・イヤー」最終決戦! 10ベストカー試乗会レポ - この連載の一覧へ




















