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アスキー画像生成AIイラスト研究会 第3回

同じキャラクターを様々なイラストで使うには?

画像生成AI「Midjourney」で特定のキャラクターを様々なシチュエーションで活躍させる方法

2023年05月01日 11時00分更新

文● ムラリン/編集 ASCII

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キャラクターと一緒に外へ出かけよう!

 さて、今度は外へ出かけてみることにします。まず、渋谷に行ってみましょう。いろいろややこしいのでここでは表情は付けていません。最初のプロンプトに戻って、最後に[Standing on a street in Shibuya, Tokyo, where there are many pedestrians]を加えました。また、プロンプトの途中にあった[on white background]白バックの指定を外しています。さらに、にじジャーニー最新スタイル指定パラメーターである[--style scenic]を加えました。これは、特定シーンをより自然にリアルに描くためのもの。しかしながら、できあがった画像は渋谷というよりアキバか新大久保みたいな感じですが。

 できあがった画像に黒い枠が付いてしまっているのは、このパートから[--ar 4:3]と画像比率を変更しているため、参照画像との比率が合わずに隙間ができてしまっているからです。

場所を指定したプロンプト(人の行きかう渋谷の路上)
新・画像1のURL 新・画像2のURL 新・画像3のURL 新・画像4のURL Japanese and Disney animation styles, wide angle shot of the full body of cheerful 10-year-old boy, tousled red hair only , Standing on a street in Shibuya, Tokyo, where there are many pedestrians --ar 4:3 --niji 5 --style scenic

 ちなみに、本記事のトップに掲載した画像も渋谷に立った同じ少年なのですが、この画像よりは渋谷感があると思います。なぜだか分かりますか? 魚眼になってるからじゃないですよ。トップ画像は、ここでのプロンプトに加えて、渋谷の街の絵を画像プロンプトとして加えて作ったものだからです。街と人では全然違うものなので、これが一緒くたに扱われること(交じり合ってしまうこと)はあまりないようです。

 というわけで、続いては夜の新宿にレッツゴー! まずは新宿の情景を描いてもらいましょう。[look up from below]という言葉を付けているのは、子どもの目線と合わせるために、見上げた構図が欲しかったからです。

背景作成プロンプト(夜の新宿・歌舞伎町)
Shinjuku Kabukicho at night , look up from below --ar 4:3 --style scenic --niji 5

夜の歌舞伎町の背景画像

 このうちの1枚のURLを取得し、これも画像プロンプトとして加えます。今回は1番の画像を背景に選びました。

場所を指定したプロンプト(夜の新宿・歌舞伎町)
新・画像1のURL 新・画像2のURL 新・画像3のURL 新・画像4のURL Fusion of Japanese and Disney animation styles, wide angle shot of the full body of cheerful 10-year-old boy, tousled red hair only ,standing in Shinjuku Kabukicho at night, 歌舞伎町背景のURL --ar 4:3 --style scenic

単純な場所指定とヘッドショットのモデルを組み合わせると1点透視で描かれることが多いようです。

 お次は近所に停めてあったフォルクスワーゲンの前での1枚。

こちらのワーゲンは、「黄色いフォルクスワーゲンビートル」という指定をしています。この指定をしないと、髪を赤と指定しているのに引っ張られて、赤いビートルになると思われます。

 近所の猫とも一緒に。

猫をもうちょいリアル目描写したい場合は、[--S 1000]などのオプションを加えるといいと思います。こちらの背景も1点透視図法になっていますね。

 最後は自分の部屋に戻ってきました。

自室で椅子に座っている、という指定です。何気にデュアルディスプレーですね。ですがベゼルがかなり広めなので型は古そうです。お父さんの下がりでしょうか。

 いかがでしたでしょうか。なかなか面白い実験だったと思いますが、見てわかる通り、ここで示した例題では、ほとんどすべての構図で主人公がクローズアップで画面のセンターにいますので、たとえばもっと引きの絵の狙った位置に特定のキャラを配置する、といった際には、さらに別のアプローチも必要になります。元のChristian Heidorn氏の記事では、さらに服装の指定にチャレンジしたり、足まで描写することにもチャレンジしていますが、今回の記事ではそこまで追求していません。

 Christian Heidorn氏の他の記事では、同じキャラクターを使って、大勢の人混みの中に立たせたり、アクションシーンを作ったり、別のキャラクターと一緒に登場させたりといった試みも行われていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。私もまた別の機会に挑戦してみようと思います。

メモ:
 公式FAQに寄れば、
「Q. ストーリーテリングのために、繰り返し使えるキャラクターや環境を作ることができるようになるのでしょうか?」
という質問に対し、
「A. 現在開発中です。再現性のあるカラーパレットを作る方法を見つけたので、その技術を使って他の再現性のある要素を作ることに取り組んでいるところ」
とのことなので、そのうち、あまり苦労せずに似たようなことができるようになるかもしれませんね。

 それでは今回はこのへんで!

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