Silent-Master NEO Z790/D5をレビュー
検証の果てにたどり着いた静音PCの完成形、13700K&RTX 4070 Tiでもめっちゃ静か
2023年04月08日 11時00分更新
静音性はさることながら使い勝手も◎
マザーボードはASRockの「Z790 Pro RS」。背面インターフェースのUSBポートはType-Aが7基(USB 3.2 Gen 2が1基、USB 3.2 Gen 1が2基、USB 2.0が4基)、Type-Cが1基(USB 3.2 Gen 2)と、多数の機器を接続しても余裕があるだろう。
前面インターフェースは天面手前。USBポートはUSB 3.2 Gen 1に対応したType-Aが2基のみで、最近増えてきたType-C機器を接続できない点は惜しい。しかし、SDカードリーダーを標準搭載している点はすばらしい。いちいちSDカードリーダーを接続する必要がなく、スマートにSDカードを読み込める。
Silencio S600には5.25インチベイもある。こちらも今や珍しい仕様の1つだが、Silent-Master NEO Z790/D5 はDVDスーパーマルチドライブを標準搭載しており、書き込みソフトも付属している。
データの受け渡しはUSBメモリーやクラウドストレージを使うほうがラクだが、運動会などの映像を親族に渡す場合など、返却不要で配れるDVDのほうがいいといった需要もあるだろう。
特に年配の人が相手の場合、テレビで見たいからDVDにしてほしいという要望も考えられる。古いイベント会場では持ち込める映像がDVDに限定されていたりと、そんな時に別途外付け製品を買わずに済む。
もちろん、まったく使う予定がない人なら、BTOで「なし」も選べる。2610円安くなるので、必要なければ外してしまっても構わない。カスタマイズで自分の求める仕様を最適な価格で手に入れられるところが、BTOパソコンのいいところだ。
まとめ:静音性に極振りしながら性能も追及
ほか、電源ユニットは低負荷時はファンの回転を停止するセミファンレスタイプを採用している。このように、Silent-Master NEO Z790/D5 はあらゆる部分で静音性に極振りしたPCだが、ゲーミング性能を重視するとビデオカードの騒音からは逃げられない。
アイドル時は静かだが、高画質設定でばりばりゲームを遊んでいる時は、さすがに「静音」とはいかないもの。しかし、一般的なゲーミングPCと比べれば騒音は明らかに小さい。感覚的にはノートPCよりも静かなほど。「タワーPCは高性能だけどうるさいからなあ……」といった先入観を持っている人ならかなり驚くだろう。
純粋にうるさいPCが嫌だという人はもちろんだが、深夜にPCを使うことが多く、家族に迷惑をかけたくないという人にとっても本機は有益な選択肢になってくれるはずだ。
今回は主にPCの内部や静音化のポイントを紹介したが、次回は性能面を詳しくチェックしていく予定だ。