実使用シーンのパフォーマンスをチェック
Core i環境での転送速度の傾向を確認したあとは、「PCMark10」と「3DMark」のストレージベンチマークを使って、実使用シーンの性能をチェックしていこう。両テストともに実環境に近づけるため、320GBほど使用した状態にして実行している。
まずは、「PCMark10」の「Full System Drive Benchmark」からみていこう。これは一般的な作業の実利用シーンを再現してスコアで表すベンチマークだ。「990 PRO」のスコアーは、Ryzen環境では3302ポイントだったが、Core i環境では約14%も向上した3768ポイントを記録している。当然、テスト中の転送速度と平均アクセス時間も、しっかり向上しており、前世代「980 PRO」からも、35%もスコアーを伸ばしている。なお、「980 PRO」の結果も、Ryzen環境での計測時からは10%ほど向上している。
ゲームシーンを想定した「3DMark」の「Storage Benchmark」を確認していこう。
「PCMark10」と傾向は同じで、Core i環境はRyzen環境での計測時から、約14%スコアーを伸ばしている。同環境の「980 PRO」からは約19%アップと、後継モデルとして、申し分のないパフォーマンスとなっている。
「990 PRO」は環境で性能差があるのを覚えておこう
今後のファームウエアアップデートで、改善される可能性は十分あるが、「990 PRO」はシーケンシャルリード・ライトのベンチマーク結果は、Ryzen環境が優秀になるが、ランダムライトと実利用シーンのベンチマークでは、Core i環境に軍配はあがる。
プラットフォームの違いでの性能差は、自作PCあるあるの相性とも言え、メーカーを問わず出ることは珍しくないが、これから「990 PRO」を買う人は覚えておくといいだろう。
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