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最新パーツ性能チェック 第395回

プラットフォームで性能が変わる?

Samsung SSD 990 PROの転送速度をインテル環境で計測してみた

文●藤田 忠 編集●北村/ASCII

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 先日レビューしたSamsungのNVMe M.2 SSD「990 PRO」は、前世代の「980 PRO」からしっかりと高速化しながら、価格はそこまで上昇していないとあって、秋葉原のショップスタッフからは売上好調という声が聞こえている。

 前回のレビューでは、AMD Ryzen環境で行なったが、この年末年始に新たにPCを組むという人の多くは、やはりインテル Core i環境だろう。そこで、インテル環境で「990 PRO」のパフォーマンスを軽くチェックしてみることにした。

 「990 PRO」のスペックを復習しておくと、コントローラーは従来と同じくSamsung独自のICが採用されている。NANDフラッシュは、Samsung V-NAND TLCで、DRAMキャッシュは1TBモデルがLPDDR4 1GB、2TBモデルがLPDDR4 2GBを搭載している。

 シーケンシャルアクセスは、リードが「980 PRO」の7000MB/sから7450MB/sに向上しているが、ポイントはライトパフォーマンスだ。シーケンシャルライトは「980 PRO」から38%アップする6900MB/sと大幅に向上。さらにランダムリード/ライト(QD32/T16)は、最高100万 IOPSからリードが140万 IOPS、ライトが155万 IOPSに向上している。

 そのほかMTBF(平均故障間隔)は150万時間、TBW(総書き込み容量)は1TBモデルが600TBW、2TBモデルが1200TBWとなる。なお、国内正規代理店が扱う製品には5年間の製品保証が付帯する。

Samsung SSD 990 PROのラインアップと主要スペック
(※太字は前モデルから性能向上しているもの)
容量 2TB 1TB
フォームファクター M.2 Type2280
NAND Samsung V-NAND TLC
コントローラ 自社製コントローラー
DRAMキャッシュメモリー 2GB LPDDR4 1GB LPDDR4
インターフェース PCIe4.0×4 NVMe 2.0
シーケンシャルリード 7450MB/sec
シーケンシャルライト 6900MB/sec
ランダムリード(QD1/T1) 2万2000 IOPS
ランダムライト(QD1/T1) 8万 IOPS
ランダムリード(QD32/T16) 140万 IOPS 120万 IOPS
ランダムライト(QD32/T16) 155万 IOPS
TBW(総書込容量) 1200TBW 600TBW
保証期間 5年間

Core i7&Z790の環境でパフォーマンスをチェック

 「990 PRO」のスペックを確認したら、メインディッシュのインテル Core i環境でのパフォーマンスチェックに手をつけていこう。テスト環境はCore i7-13700KとZ790チップセットを採用したASRock「Z790 Pro RS WIFI」をベースに組み、起動用SSDは別に用意している。テストする「990 PRO」と「980 PRO」は、AMD Ryzen環境での検証時と同じ、容量1TBモデルでCPU直結M.2スロットに取り付けている。

テスト環境
CPU インテル「Core i7-13700K」
(16コア/24スレッド、最大5.4GHz、MTP253W)
CPUクーラー Deepcool「LT520」
(簡易水冷、240mmラジエーター、120mmファン×2)
マザーボード ASRock「Z790 Pro RS WIFI」
(インテルZ790、ATX)
メモリー Samsung「DDR5-4800@6000」
(16GB×2、DDR5-6000 CL40-40-40)
ビデオカード Palit「GeForce RTX 3080 Ti GamingPro 12GB」
(GeForce RTX 3080 Ti、12GB GDDR6X)
システムストレージ Western Digital「WD_Black SN850 NVMe WDS200T1X0E-00AFY0」
(2TB M.2 SSD、PCIe 4.0)
検証ストレージ Samsung「990 PRO 1TB」(1TB M.2 SSD、PCIe4.0)
Samsung「980 PRO 1TB」(1TB M.2 SSD、PCIe4.0)
電源ユニット SUPER FLOWER「LEADEX VI PLATINUM PRO 1000W」
(1000W、80PLUS Platinum)
OS Microsoft「Windows 11 Pro」22H2

 まずは、Samsung SSD用ソフトウェア「Samsung Magician」に備わるベンチマークを使って、AMD Ryzen環境と比べてみた。

Core i環境990 PROの結果

Ryzen環境990 PROの結果

 「990 PRO」のCore i環境をみると、シーケンシャルアクセスはリード・ライトともに公称値の7450MB/s、6900MB/sに達していない。ライトは6750MB/s台と、150MB/s程度だが、リードは約7100MB/sなので、350MB/sと若干開きは大きい。

 ただし、ランダムアクセスのライトパフォーマンスは完全に逆転している。Ryzen環境では公称値の155万 IOPSから、大きく下回る約108万 IOPSだったが、Core i環境では約139万 IOPSまで伸びている。

 なお、「980 PRO」でも同様の傾向はみられるが、両環境で「990 PRO」ほどの開きはなかった。また、リードの伸びはわずかだが、後継モデルに相応しく、ライトは大幅に向上している。

Core i環境980 PROの結果

Ryzen環境980 PROの結果

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