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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第58回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2022年11月19日~11月25日

変化に対応できるITインフラを持つ企業は8%、8割が「参加したくない」仕事関係の忘年会、ほか

2022年11月28日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2022年11月19日~11月25日)は、セキュリティ人材採用担当者の意識調査、ハイブリッドITインフラ投資動向、デジタルプロダクトの利用時間、世界大手企業CEOの景気見通しについてのデータを紹介します。

■[セキュリティ][キャリア]サイバーセキュリティ人材採用調査、日本は学歴より実務経験重視の傾向((ISC)²、11月21日)
・日本では採用責任者の71%が「実務経験」を優先、APJでは最も高い
・APJの32%が「認定資格」はIT実務経験と並んで最も重要な要素と回答
・日本は採用後の能力開発として、資格取得の研修機会やキャリアパス提供が低い傾向

 日本を含むアジア太平洋地域4カ国のサイバーセキュリティ人材採用担当者787人を対象とした調査「2022年版 Cybersecurity Hiring Managers Guide – Asia-Pacific Edition」より。調査期間は6月。採用時に重視するスキルとして、日本では71%が「実務経験」を挙げた。また専門能力開発として「キャリアパスを提供している」という回答比率が日本は25%と4カ国中最低。資格取得のための研修機会についても日本は42%で、59%の香港を含む3カ国より低かった。(ISC)²では、世界のサイバーセキュリティ人材不足の規模は340万人としている。

APJ全体では、採用時に重視するスキルとして「実務経験」を挙げたは回答者は32%。「認定資格」と同率だった(出典:(ISC)²

■[クラウド]変化への対応能力を備えたITインフラを持つ企業は8%(IDC Japan、11月24日)
・自社ITインフラは「変化への対応能力を備えている」は8%
・81%が2年後に複数のクラウドの利用を見込む
・ITインフラ投資の最重要項目は「複数のITインフラの統合管理」に

 国内企業・組織のITインフラ導入意思決定者569人を対象に、9月に行なった調査をまとめた「2022年 国内ハイブリッドITインフラストラクチャ利用動向調査」より。自社のITインフラが「変化に対応できる能力を十分に備えている」とする回答は8.8%にとどまり、9割以上が「改善の余地あり」と答えた。また、2年後に複数のクラウド(マルチクラウド)の利用を見込む企業は81.9%だった。ITインフラ投資で重視する項目としては、「複数のITインフラの統合管理」「迅速に拡張できるITインフラ」などが上位に挙がっている。

ITインフラ投資で重視する項目(出典:IDC Japan)

■[生活]仕事関係の忘年会に8割が「参加したくない」(ビッグローブ、11月22日)
・「忘年会に参加したくない」――職場・仕事関連は77%、プライベートは61%
・仕事関係の忘年会の予定がない人は85%、プライベートは84%
・職場の人との“飲みニケーション”は「必要だと思わない」が59%、男性の方が必要を感じている

 2022年の忘年会について、全国20~50代の社会人男女1000人に聞いた。調査期間は11月9、10日。忘年会に「参加したくない」「あまり参加したくない」は、仕事関係、プライベート共に過半数を超えた。理由は「気をつかいたくない」「お金がもったいない」などが挙がった。参加したい仕事関係の忘年会は「料理の美味しい忘年会」「同世代のみの忘年会」がそれぞれ56.7%、45%で多く挙がった。

職場・仕事関係の忘年会に参加したくない理由、最多は「気をつかいたくない」(出典:ビッグローブ)

職場での飲みニケーションについては、男性の方が必要を感じていることがわかった(出典:ビッグローブ)

■[プロダクト]デジタルプロダクトの利用時間は1年間で23%増加、今後は「定着」が課題に(Amplitude、11月22日)
・1日あたりデジタルプロダクトの利用時間は1年で16%増、日本は23%増
・フォーカスは「利用の増加」から「利用の定着」へ
・プロダクト運用にあたって重視項目は「顧客維持」が43%でトップ

 日本を含む8カ国を対象に、同社のプロダクトアナリティクスを利用する1900社の顧客と月間1兆件のデータポイントより、アプリとWebサイトの月間アクティブユーザー(MAU)の推移からトレンドを割り出した。業界は、EC、メディア・エンターテイメント、B2Bなど12業界。デジタルプロダクトの利用時間について、日本では2022年8月までの1年間で23.9%増加しており、これは世界の平均16%を上回る。今後のフォーカスは利用の増加から「定着」に移りつつあるとしている。プロダクト運用で重視することとしては「顧客維持」(43%)、「エンゲージメント」(37%)、「プロダクト・レッド・グロース」(37%)などが挙がった。

デジタルプロダクトの利用時間は、2021年8月~2022年8月で23.9%増加した(出典:Amplitude)

新型コロナ拡大当初急激に伸びたメディア・エンターテイメントの利用時間は、現在も堅調に増えている(出典:Amplitude)

■[経営][トレンド]世界の大手企業CEO調査:86%が「今後1年は不況」、日本では37%が「従業員縮小を検討」(KPMGジャパン、11月25日)
・日本企業が挙げる最大のリスクは「レピュテーション」(15%)
・情報セキュリティは競争力の源泉とするCEOは69%、世界平均を下回る
・今後6ヶ月に従業員縮小を検討する企業は46%、日本は37%

 日本を含む11カ国・11業界における年間収益5億ドル超の企業の経営者1325人に、今後3年間の経済と事業の見通しについて調査した「KPMGグローバルCEO調査2022」より。調査期間は7月~8月。CEOの86%が今後1年は不況が続くと予想、だが半数以上は「穏やかで短期的」と予測していると言う。ESG課題の報告要求が大きくなっていると回答するCEOは69%(日本は78%)だが、半数(世界、日本ともに)が不確実な経済状況によりESG施策を一時中断・見直し検討すると回答した。

5大リスクとして、「破壊的なテクノロジー」「オペレーション上の問題」「規制への懸念」「環境/気候変動」「レピュテーションリスク」が挙がり、前回トップの「サイバーセキュリティ」は外れた(出典:KPMG

景気後退に備え、DX戦略の一時停止・削減の対策を「とった」は40%(左)、「今後6ヶ月にとる計画」は37%(中央)、「計画していない」は22%(右)となった(出典:KPMG

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