今やミドルクラスの定番ブランドとなったシャープの「AQUOS sense」シリーズ。その最新機種となる「AQUOS sense7」がドコモとKDDI(au、UQ mobile)、楽天モバイルから発売中だ。デザインやカメラなど大幅なリニューアルが図られたAQUOS sense7だが、その使い勝手はどのようなものだろうか。実機をお借りして確認してみよう。
素材感は継承もデザインは「AQUOS R7」ライクに
まずは外観を確認すると、ディスプレーサイズは約6.1型でサイズは約70×152×8.0mm、重量は約158g。前機種となるAQUOS sense6/6sと同じ画面サイズで、サイズと重量が約70×152×7.9mm、約156gとなっていることから、サイズ感はほぼ変わっていない。
だが見た目はかなり変化しており、そのことを象徴しているのが背面デザインだ。AQUOS sense7は素材感こそAQUOS sense6/6sと同様アルミを用いており、米国国防総省が定める「MIL-STD-810G」に準拠した耐衝撃性能を備えているのだが、そのデザインは先んじて販売されている大画面モデルの「AQUOS sense7 plus」と同様、2022年のフラッグシップモデル「AQUOS R7」のデザインを踏襲。カメラを中央上部に配置し、特徴を際立たせている。
普遍的だったAQUOS sense6と比べて個性が明確になったのは評価できる一方、カメラモジュールの大型化のためか、出っ張りはやや大きくなったようにように感じる。ただ円形のデザインということもあって引っ掛かりは弱く、そこまで気にならない印象だ。
側面を確認するとキー類は右側面に集中しており、音量キーと電源キー、そして指紋センサーが備わっているが、Googleアシスタントキーはなくなっている。また、底面にはUSB Type-C端子と3.5mmのイヤホン端子が備わっている。
ちなみに指紋センサーは最近の機種で多い電源キーと一体のタイプではなく、別になっているのでロック解除にはやや手間がかかる。ただフロントカメラを用いた顔認証によるロック解除にも対応しており、しかもこちらはマスクをした状態でも解除ができることから、日常のロック解除には顔認証、決済などに指紋認証を用いるなど、使い分けをするのが良いだろう。
標準カメラは進化も
望遠カメラは姿を消す
続いてカメラを確認すると、背面のカメラは約5030万画素/F値1.9の標準カメラと、約800万画素/F値2.4の広角カメラの2眼構成。中央に配置されているのが標準カメラとなる。
AQUOS sense6/6sから大きく変わった点は、1つに標準カメラのイメージセンサーである。センサーサイズが1/2型から1/1.55型へと大型化がなされており、より暗い場所での撮影に強くなったほか、すべての画素を用いた位相差オートフォーカス(AF)にも対応。AQUOS sense6/6sと比べてAFの速度が2倍高速化したと謳っている。
さらに新しい画質エンジン「ProPix4」や、RAWデータによるレイヤー合成など、AQUOS R7譲りの技術をふんだんに投入しており、画質の改善が進められている。以前はあまり評判が良いとは言えなかったAQUOS senseシリーズのカメラだが、フラッグシップモデルでライカカメラによる監修が入って以降、ミドルクラスのモデルでも画質改善が進んできているようだ。実際に撮影すると、さまざまな部分で改善が進んでいる様子を見て取ることができる。
そしてもう1つ、大きく変化したのが望遠カメラがなくなったこと。ただ、元々望遠カメラの性能はあまり高いわけではなかったのと、イメージセンサーや画質エンジンの向上により標準カメラの改良が進んだことから、デジタルズームでもある程度代替ができるとの判断がなされたのだろう。
なお、フロントカメラは約800万画素/F値2.0とミドルクラスではオーソドックスな内容。背景ぼかしと美肌機能は背面、前面のカメラとともに「ポートレート」モードで利用できるよう共通化がなされている点は評価できるが、美肌機能はフロントカメラの方が充実度が高い。
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