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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第55回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2022年10月29日~11月4日

2023年のクラウドトレンド、ブラックな働き方の不満が多い業種、生活家電で黒色が人気の理由、ほか

2022年11月07日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2022年10月29日~11月4日)は、2023年のクラウドトレンド、「ブラックな働き方」への不満が多い業種、2023年以降のビジネス戦略展望、生活家電の色トレンド、他人のパスワードを知っているかのグローバル調査、についてのデータを紹介します。

■[クラウド][トレンド]2023年に向け、押さえるべきクラウドのトレンドは? ガートナーが提示(ガートナージャパン、11月2日)
・本物のクラウドと従来型アウトソーシング/仮想ホスティングを明確に区別せよ
・ミッシンクリティカルクラウド、地政学とリブゾン・クラウドなどに注目
・クラウドネイティブの要素取り入れ、オンプレミスも新しく

 2023年もクラウドへの流れは変わらないが、ガートナーは「クラウドを正しく理解する」ことを最初のポイントに挙げた。「本物のクラウドと、従来型のアウトソーシングや仮想ホスティング・サービスは明確に分けて議論する必要がある」とし、誤解のままでは重要な判断を誤る可能性があると警告する。このほかにも、8つのポイントを挙げている。

2023年に向けて、クラウドで押さえておくべきトレンドを示した(出典:ガートナージャパン)

■[働き方]「ブラックな働き方」に不満の多い業種トップは鉄道業(アラームボックス、10月31日)
・ネット上での働き方への不満投稿が多い業種トップは「鉄道業」
・エッセンシャルワーカー多いサービス業、製造業が上位を占める
・コロナ禍によりブラックになった「コロナブラック企業」も

 約8200社を対象に、4月~9月にSNSなどインターネット上で投稿された従業員による不満投稿約17万件を抽出し、「2022年度上半期 ブラックな働き方への不満が多い業種ランキング」としてまとめた。1社あたりの平均不満投稿数が1.82件でトップになったのは鉄道事業。コロナ禍により賞与半減、拘束時間の長さなどの投稿があったようだ。コロナ禍で職場環境が変化し、賞与の減少による生活苦、リモートワークが認められないなど「コロナブラック企業」も出てきているようだ。

1社あたりの不満投稿数では鉄道業がトップになった(出典:アラームボックス)

■[トレンド]「メタバース」から「賃金格差」まで、2023年以降の戦略的展望トップ10 (ガートナージャパン、11月2日)
・2025年までに40%の組織で「労働の不安定性」が重大なビジネス損失を引き起こす
・メタバース投資の30%が「仕事の体験を描き直す」ことを目的としている
・AIが大量のエネルギーを消費、2025年までにAIが生む環境面の利益の25%が相殺される

 グローバルで10月に発表したトレンドを日本でも発表。ガートナーでは「今年の展望は、経営幹部が不確実性を捉え、考え方を変え、前向きに行動しながら期待を変化させるための礎となるもの」と説明している。メタバース、人材、サステナビリティ、賃金格差など10の分野があるが、人材では「労働の不安定性」により40%の組織が重大なビジネス損失を引き起こすと予想、「獲得」から「レジリエンス」へと人材戦略を転換することを迫られるとみる。

ガートナーが発表した2023年以降の戦略的展望トップ10(出典:ガートナージャパン)

■[家電]生活家電は黒が人気、炊飯器では白を上回るーー背景に性別や年齢にとらわれない考え方の広まり(GfK Japan、11月1日)
・美容家電や調理家電で黒が人気、数量構成比が拡大
・炊飯器市場では、これまで主流だった白を上回る規模に
・料理をする人に性別の垣根がなくなったこと、インテリア化などが原因

 全国の家電量販店の販売実績データを基に、生活家電における色トレンドを割り出した。炊飯器、オーブン電子レンジなどで数量構成比における「黒」の比率が伸長、中でも炊飯器では22年1~9月期、これまでの主流である「白」を上回った。「黒」は美容家電でも人気で、ヘアアイロンでは2020年に「ピンク」を上回り1位になっている。背景として「性別、年齢などのイメージにとらわれない考え方の広まりがある」と分析している。

炊飯器(左)は黒が僅差で白を上回った。オーブン電子レンジ(右)でも黒の比率が増している(出典:GfK Japan)

ヘアアイロン(左)では黒が数量構成比42%で最大となった。ドライヤー(右)でも、黒は2018年の6%から2022年1-9月期は15%と比率を増やしている(出典:GfK Japan)

■[セキュリティ]日本人の29%が他人のパスワードを知っている――世界平均は53%(アバスト、10月31日)
・「他人のパスワードを知っている」日本は29%
・日本人の11%が「元パートナーの位置情報にアクセスできる」、世界平均は19% ・元パートナーのパスワードを知っているアカウント、最多は「Facebook」

 世界6カ国で実施した「パートナーとのパスワードの共有」に関する調査。日本からは1013人が参加した。他人のパスワードを知っている人のうち、「現在のパートナー」は45%、「元パートナー」は3%だった。現在のパートナーのパスワードを知っている人は世界平均66%であるのに対し、日本のみが半数未満だった。元パートナーのどのアカウントのパスワードを知っているのかについて、世界の最多は「Facebook」(世界平均59%、日本30%)、「仕事のメールアドレス」(同52%、同40%)。iOSの「友達を探す」など位置情報共有機能により、元パートナーの位置情報にアクセスできるという人は世界は19%、日本は11%だった。

元/現パートナーのパスワードを知っている人の割合。日本は6カ国中で最も低かった(出典:アバスト)

元パートナーの位置情報にアクセスできる人の割合も、日本は6カ国中最低となった(出典:アバスト)

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