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Windows Info 第341回

Windows上でAndroidアプリが動く、Windows Subsystem for Androidの日本語版を試す

2022年08月21日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII

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ようやくプレビュー版が日本でも利用可能になったWindows Subsystem for Android

Windows Subsystem for Androidのプレビュー版が
ようやく国内でも利用可能に

 Windows Subsystem for Android(以下、WSA)のプレビューが日本でも公開された。今のところプレビュー版だが、動作条件がWindows 11 Ver.22H2以降となっているので、秋にも公開される次のWindows 11で利用可能になるのではないかと思われる。今回は、このWSA日本語版についてレポートする。

 WSAは、Windows上でAndroidアプリケーションを起動する仕組みだ。そこであらためて簡単にAndroidの構造を解説しておく。AndroidではLinuxカーネルを使いつつも、Linux/Unixの標準的なライブラリは用いず、さまざまなオープンソースプロジェクトの成果と組み合わせて独自のOSが作られた。

 特徴的なのは、標準のアプリケーションは仮想マシンコードで記述されている点。当初は開発言語としてJavaのみを使い、Dalvikと呼ばれる仮想プロセッサのマシンコードを出力させていた。しかし、Android 5.0でARTに切り替えられた。なお、実行時には機械語に変換したものを実行するため、速度は決して遅くない。

 また、高速化のために機械語コードを使うこともできる。Androidでは、ARMプロセッサだけでなくx86やMIPSも一時サポートされたこともあって、Dalvik/ART仮想プロセッサコードに対して、複数のプロセッサアーキテクチャの機械語コードを組み合わせて配布用パッケージを作成できる。

 さてWSAだが、似た名前のWindows Subsystem for Linuxでは、Linuxカーネルが動作する「ほぼ本物」のLinuxをWindowsの中で動かしている。おそらくはWSAも同様の仕組み(軽量ユーティリティ仮想マシン)で、LinuxカーネルとAndroid環境を動作させているのだと思われる。また、Android自体はオープンソース(AOSP)としてソースコードが公開されている。

 このWSAと一般的なAndroidスマートフォンで異なるのは、すでに新製品が登場しなくなって久しい、x86/64版のAndroidが動作しているという点。とはいえ、Windows上でAndroidアプリを開発する場合、実機と同等の環境を提供するAndroidエミュレーターはx86/64版でできていること、x86/64系のプロセッサを搭載して、Androidアプリの動作がサポートされているChromebookも一定数あることから、今後は機械語部分にx86/64コードを追加するアプリケーションも増えるのではないかと思われる。そういう意味では、WSAの存在はグーグルにとっても多少のメリットはあると考えられる。

Windows Subsystem for Androidを実際にインストールする

 WSAは、Windows 11 22H2のプレビュー版(現時点では、ビルド22622.575)以降で動作する。Microsoftストアから「Amazonアプリストア」をインストールすれば、自動的にWSAもインストールされる。見つからない場合は、インターネット側でMicrosoftストアを開いて、そこからMicrosoftストアアプリを起動させると出てくることがある。

●Microsoftストア Amazonストアアプリ
 https://apps.microsoft.com/store/detail/amazon%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2/9NJHK44TTKSX?hl=ja-jp&gl=JP

 マイクロソフトの説明では、Windows 11の動作条件を満たしたハードウェアが必要とのことだが、Microsoftストアでは、インテル第8世代Coreまたは、AMD Ryzen 3000、Snapdragon 8c(ARMプロセッサ)以上と表記されている。

 実際には、動作条件を満たさない「Core i7-7600U」のマシンにWindows 11プレビュー版を入れたものでもWSAを動かすことができた。しかし、Windows 11プリインストールのCeleron N5095のマシンでは、「お使いのプロセッサは、この製品ではサポートされていません」と表示されてインストールができなかった。もっともプレビュー版なので、最終的な仕様に関してはわからない。

 インストール処理が終了すると、日本語版では「アプリストア」と「Android用Windowsサブシステム設定」の2つのアプリケーションがインストールされる。

Androidの設定アプリに相当するのが「Android 用Windowsサブシステム設定」アプリケーション。開発で使うなら、左の「開発者」タブを選択して、「開発者モード」をオンにする

 前者が「Amazonアプリストア」で、後者がAndroidスマートフォンの「設定」アプリのWSA版である。英語のドキュメントだと設定アプリは「Widnows Subsystem for Android Settings」と表記されているが、日本語版では「A」の位置にある点に注意されたい(探しちゃったよ……)。

 また、AndroidスマートフォンのFilesアプリに相当する機能は、この「システム」→「ファイル」から起動できる。

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