Windowsは3年ごとにメジャーバージョンアップの
「通常運転」に戻るのだろうか
Windows 10は6年という長期間、最新バージョンであったために、対応すべきハードウェア範囲が広がってしまった。そこでリリース周期を3年に戻し、対応CPUを前世代開始時点の最新CPUとすることで、多数のアップグレードを確保しながら、古いハードウェアを切り離していく。
そう考えると、Windows 12のリリースは2024年の秋、Windows 11のサポート期間は、出荷が開始された2021年から10年後の2031年になるのではないかと考える。
Windows 12で無償アップグレードが実施されるかどうかは、Microsoftの判断次第だが、1度無償としたものを、次からは買ってくれというのは難しいだろう。それに、Windows 10/11ともに無償だったからこそ、ユーザーはバージョンアップしたのである。有償に戻すと、Windows XPのように、サポートが終わるのに多数のユーザーが使い続けているという状況を作りかねない。
Windows 10がリリースされた2015年から、Windows 11に交代する2021年まで、PC業界はちょっとした混乱期だったといえる。インテルのプロセス開発が遅れ、アーキテクチャ開発が停滞、製造が需要に間に合わないといったこともあった。また、SpectreやMeltdownといった大きな脆弱性が発見され、CPUメーカーはその対策に追われた。その対策の結果、既存のCPUの処理性能が落ちたこともあった。さらに、2019年末からの新型コロナウイルスの流行は、PCだけでなく、製造や経済にも大きな影響があった。あっという間に自宅でPCを使って仕事するのが当たり前になった。
というわけで、そろそろ「通常運転」に戻りたいと思うのは筆者だけではないだろう。Windowsのバージョンアップ周期が3年に戻るというのもうなずける話である。
この連載の記事
-
第459回
PC
WSL 2.4.4ではtar形式でのディストリビューションが配布でき、企業での利用が容易になってきた -
第458回
PC
Windows上でhostsファイルを活用する -
第457回
PC
IPv6アドレスは先頭を見ればどんな種類かわかる -
第456回
PC
あらためてIPv6基本のキ -
第455回
PC
Windowsで現在どのネットワークアダプタがインターネット接続に使われているかを調べる方法 -
第454回
PC
Windows 11 24H2では「デバイスの暗号化」の条件が変わり、より多くのPCでドライブが暗号化される -
第453回
PC
Windows 11 24H2の配布開始後もすぐにはやってこない Windows UpdateとSafeguard Holds -
第452回
PC
Windows 11 Ver.24H2が登場 Copilot+ PCとそうでないPCで実質Windowsが2つに分かれる -
第451回
PC
新しいWindowsサンドボックスではコマンドラインからの制御が可能に -
第450回
PC
ユニコードで文字数を数える方法 -
第449回
PC
WSLはプレビュー版でGUIでの設定が加わった! リリース2.3.xの新機能を見る - この連載の一覧へ