ライバルとの差にも集まる関心
グーグルは、今秋にWear OSを搭載するブランド初のスマートウォッチ「Google Pixel Watch」の発売を予告している。睡眠プロフィールなど、Fitbit PremiumのツールもまたPixel Watchとシームレスに連携するのか注目したい。
グーグルのライバルであるアップルは、秋にApple Watchの次期OSであるwatchOS 9から、睡眠トラッキングの新機能として眠りの深さを解析する「睡眠ステージ」を追加提供する。デバイスに内蔵する加速度/心拍数センサーからの信号を使って、ユーザーがレム睡眠、コア睡眠、深い睡眠の状態にあることを検知する。追跡結果のデータはApple WatchやiPhoneから詳細が確認できるという機能だ。
Morley氏が言及した、Fitbit Premiumによるヘルスケアの総合的なアプローチが、ユーザーの健康管理やデバイスの使い勝手にどのような差として現れるのか興味深い。
アップルによる睡眠アプリは、iPhoneやApple Watchの対応する機種であれば、iOSやwearOSを通じて一貫した体験をユーザーに提供できる強みがある。
かたやAndroid OS、Wear OSの場合は端末によって機能の使い勝手や対応するサービスに違いがあり、睡眠プロフィールの解析結果に影響が及ぶ可能性もあり得るのではないか。この課題を乗り越えることも、Fitbitのサービスが健康保持増進のスタンダードツールとなるために欠かせないと思う。
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。