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T教授の「戦略的衝動買い」 第693回

在宅勤務中の「離席」を防ぐマウスを自動で動かす「Mouse Jiggler」を衝動買い

2022年07月21日 12時00分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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マウスポインタが自動的かつランダムにディスプレーの広範囲を移動するモード

 マウス・ジグラーの使用方法は、極めて簡単だ。まず起動中のパソコンのUSBポートに挿入。オン・オフボタンを2秒間長押し。正面以外ではちょっと見にくいが、青い小さなLEDランプが光れば起動済だ。続いてマウスカーソルの移動動作モード(軌跡)を3種類の中からボタンの短押しで選ぶ。一度ボタンを押す度に動作モードが変更される。

 最初のモード(デフォルト)は、マウスポインタが自動的かつランダムにディスプレーの広範囲を移動するモードだ。もう一度ボタンを押すとマウスポインタが自動的かつランダムにディスプレーの限られた狭い範囲で移動する。そして最後のモードは、マウスポインターが数ピクセル以下で連続的に極めて細かく左右に振動するイメージだ。

マウスポインタが自動的かつランダムにディスプレーの限られた狭い範囲で移動するモード

マウスポインターが数ピクセル以下で連続的に極めて細かく左右に振動するモード

 誰もパソコンの周囲にいない場合なら、最初の2つのいずれのモードでも問題ないが、他人の目にパソコンがふれる可能性があるなら、3番目のディスプレーにかなり近づいて観察しないと分からない細かな自動移動が便利だ。実際にマウス・ジグラーを挿しっぱなしにして3番目のモードでパワポやワード、Chromeを使ってみたがよほど細かな作業をしない限りジグラーの影響はなかった。

 マウスジグラーをUSBポートに差すと、パソコン側や情シス側からは本来のポインティングデバイスであるタッチパッドやトラックポイントのほかに、もう一つのHID(Human Interface Device)が接続されていると認識される。一般的には普通の使い方の一つだが、管理する側からどういう判断になるのか門外漢の筆者にはわからない。

 残念ながらマウスジグラーは、今では多少レガシーなUSBポートが必要だ。筆者が過去関わった大手の企業でも、セキュリティ管理に気を配り過ぎるあまりすべての社有パソコンのUSBポートを潰しているケースもあった。そういうケースでは残念ながらマウスジグラーはまったく手も足も出ない。

リモートワーク用のPCを眠らさないために外部バッテリーで最低でも3〜4分に一回、ESCキーをツンツンしたりトラックポイントの赤ポッチを突っつくキツツキ型のガジェットを考えてみたい

 多少時代には逆行するが、本文でご紹介した超アナログなデスクウォッチによる光学マウス誤動作作戦や、ターンテーブル回転マウスケーブル引っ張り作戦の出番かもしれない。暇ができたら、キーボードのどこかにしがみついて任意のキートップやトラックポイントの赤い頭をツンツンするキツツキ型バードジグラーでも考えようと思っている。

 マウスジグラーをフル活用してリモートワークを完全にサボって遊び惚けるのは問題かもしれないが、「離席中」というたった一つのプレゼンスによってシステムから「常時監視されている」という恐怖感や威圧感が仕事を楽しく生産的にできないと感じる人には、それなりに効果的なアイテムだ。仕事も遊びも時には「おさぼり」も楽しくなくちゃ。

需要があるから生まれたマウスジグラーだが同じ利用するなら便利に使って楽しく意義あるリモートワークにしたいものだ

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:Mouse Jiggler(マウスジグラー)
・購入:Amazon.co.jp
・価格:1899円

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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