主要メーカーの中で唯一、これまで日本のオープン市場向けスマートフォンを出していなかったサムスン電子。その同社が初めてオープン市場向けに投入したのが「Galaxy M23 5G」。大画面と高性能のチップセット、トリプルカメラを備えながらも約4万円と、高いコストパフォーマンスを備えたGalaxy M23 5Gの実力を実機から確認してみよう。
大画面ながらコストを抑えている点も随所に
まずは外観だが、Galaxy M23 5Gは6.6型ディスプレーを搭載し、サイズは約77×165.5×8.4mm、重量は約198g。海外メーカーのオープン市場向けミドルクラスのモデルと変わらないサイズ感で、このクラスでは一般的なもの。大画面重視の人にはメリットといえる。
ディスプレーの解像度はFHD+(2480×1080ドット)と高精細で、リフレッシュレート120Hzに対応し滑らかな表示と充実しているが、コストパフォーマンス重視ということもあって素材にはサムスン電子が得意とする有機ELではなく、液晶を採用。フロントカメラ部分もパンチホールではなくノッチとなっており、ベゼル幅もそれなりにあることから見た目の高級感や先進性という部分は弱い。
背面はカメラが3つ縦に並んだシンプルなデザイン。ボディー素材は低コスト化を重視して樹脂となるがが、マットな素材感で指紋もつきにくく、安っぽさはない。
側面には右側面に音量キーと指紋センサーが一体となった電源キーを搭載しており、指紋によるロック解除が可能。下部には充電用のUSB Type-C端子と3.5mmのイヤホン端子を搭載しているというのは、ミドルクラスとしてはスタンダードな内容といえる。
Galaxyらしさを引き継いだ充実のカメラ性能
続いてカメラを確認すると、背面のメインカメラは5000万画素/F値1.8の広角カメラと、800万画素/F値2.2の超広角カメラ、200万画素/F値2.4のマクロカメラの3眼構成。望遠カメラはないが、この価格帯のモデルとしては幅広いシーンの撮影ができるといえるだろう。
標準のカメラアプリでは広角(等倍)と超広角(0.5倍)の切り替えが可能で、それ以降はデジタルズームとなるが、最大10倍までのズームが可能だ。またマクロカメラを使用するには、メニューの「その他」から「マクロ」を呼び出して撮影する形となる。実際に撮影した印象としては、やはり全体的にGalaxyシリーズらしい、見栄えがよくくっきりした画作りを重視した印象だ。
機能面も充実しており、背景をぼかしたポートレート撮影や、夜景を明るく撮影できるナイトモードなど、最近のスマートフォンカメラの基本的な機能は一通り抑えている。特に暗い景色の撮影には強く、夕方くらいであればナイトモードを使う必要がなく、ナイトモード自体も他のミドルクラスのスマートフォンより明るく写せる印象だ。
またフロントカメラは800万画素/F値2.2と標準的な内容。こちらもポートレート撮影などが可能なほか、複数人が参加しても撮影しやすいよう画角を広げることも可能。もちろんビューティー機能も搭載している。
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