アプリや専用デバイスを使った、日本語の「自動文字起こし」に関連するサービスには、近年多くの関心が集まっている。背景にはスマホやAIを活用する音声認識のテクノロジーが飛躍を遂げたことや、コロナ禍の影響を受けてリモートワークが普及したことなどがある。iPhoneに対応する「UDトーク」も自動文字起こしに対応する注目のアプリだ。開発者に特徴を聞いた。
iPhone/iPadでも使える日本語対応の自動文字起こしアプリ
コミュニケーション支援・会話の見える化アプリをうたう「UDトーク」は、Shamrock Records(シャムロック・レコード)の代表兼エンジニアである青木秀仁氏が開発を手がけている。
モバイル版アプリはiOS/Android/Fire OSの各プラットフォームに対応する。ほかにも音声認識の結果を修正したり、事前に作成した原稿をスマホやタブレットに送信する一部機能を搭載するMac版/Windows版がある。
青木氏は2013年にUDトークをローンチして以来、プログラマーとして約9年間に渡りUDトークのアプリと周辺のサービスをほぼ一人で手がけている。
UDトークを開発したきっかけについて、青木氏は「ある聴覚障害を持つ方との出会いでした。間に手話通訳などを介することなく、テクノロジーの力により直接コミュニケーションを交わせるアプリをつくりたいと思い立った」と振り返る。アプリの名称でもある「UD」には、障害の有無を問わず誰もがシンプルに利用できる「Universal Design」を実現したいという、青木氏の思いが込められている。
やがて日本語による自動文字起こしの高い精度が評判を呼び、口コミを中心にUDトークのユーザーが増えていった。現在アプリには無料版と、各種法人に官公庁、地方自治体、教育機関などが利用できるサポート付き有償プランがある。
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