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京都KRP、大阪OIH、福岡FGN 地域ハブが仕掛けるスタートアップ支援の形

JAPAN INNOVATION DAY 2022セッション「地域発イノベーション! 地元企業とスタートアップ共創の秘訣」

連載
JAPAN INNOVATION DAY 2022

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大阪のスタートアップ支援における情報の中心を目指す

 続いて登壇したのが2013年に大阪市の施設として、グランフロント大阪内にオープンした大阪イノベーションハブ(OIH)の石飛恵美氏だ。大阪イノベーションハブは大阪市の外郭団体である公益財団法人大阪産業局が企画運営するスタートアップ支援を中心に活動を行う空間だ。

公益財団法人大阪産業局 大阪イノベーションハブ プロジェクトリーダー石飛 恵美氏

 運営に関しては会員制の組織となっており、起業家や起業を目指す学生などのプレイヤー会員と、大企業やVCを中心とした約400社のパートナー会員が所属している。

「私たちの役割はスタートアップ支援を中心に、起業家さんを既存企業とお繋ぎしたり、投資家やVC、金融機関とお繋ぎすることです。また、国や地方団体とお繋ぎするのも私達が得意としていることになります。関西に拠点を持たれているアクセラレータとも連携し、情報の中心になって皆さんをお繋ぎするハブ機能があるとして解説されました」

 大阪イノベーションハブには3つのミッションがある。1つ目がスタートアップの資金調達。2つ目が大手企業と事業提携や様々な形での連携。そして3つ目がスタートアップのプロダクトローンチのお手伝いだという。例えば、アプリの開発やものづくりの開発において、足りないところ、必要とされているものを、大阪イノベーションハブの持つリソースの中で繋いで行くことを目指している。

OIHでは年間200以上のイベントを開催している

 起業家と大企業やVCなどを繋ぐために行っているのがイベントの開催だ。様々なピッチコンテストや、大企業に出してもらったニーズに対してスタートアップが提案を行うビジネスマッチングのようなオープンイノベーションイベント、アクセラレーションプログラムやハッカソンなども行っている。中には海外市場を目指すための英語のピッチコンテストなども開催しているそうだ。

シアトル湾岸をモデルとしたスタートアップ支援のエコシステムを構築

 続いて登壇したのが 福岡のスタートアップ支援施設Fukuoka Growth Next(FGN)の仕田原 和也氏だ。

 Fukuoka Growth Nextは2017年より活動を開始したスタートアップ支援のための取り組み。ミッションとしているのは 雇用創出や地域経済の発展に貢献をしていくこと、ビションとしているのは未来のユニコーン100社を生み出だすことだ。

Fukuoka Growth Next 運営事務局  運営企画 仕田原 和也氏

 具体的に目指しているのは スタートアップを中心とした福岡流のエコシステムの構築。

「FGNは起業家が山を登っていく手前の麓の部分で、起業家としてアイデアを持っている方々をグロースさせていく支援をするために、大きく5つのプログラムを提供しています。成長支援の部分では、アントレプレナーを成長させるための知識の共有、人とのつながり、あとは人材の紹介ですね。アイデアをビジネスモデルに落とし込めた後には、オープンイノベーションを通じた協業や資金調達につながる環境をマッチングする必要があると考えています」

様々な協業事例の一部

 このためにFGNではスポンサー企業の紹介や、VCを始めとした資本の呼び込みなども行っている。また、行政の支援の部分では実証実験プロジェクトを募集する「福岡市実証実験フルサポート事業」などにも取り組む。これらの支援を通して様々なつながりが生まれてコミュニティが形成されていく、その結果としてエコシステムができていくところを狙っていくとしている。

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