筆者がオレンジ色に輝く本物のニキシー管を生まれて初めて見たのは、中学校時代に数学の先生が授業中に自慢していた超大きな電卓だった。その後は、日本橋や秋葉原のパーツ屋さんでニキシー管を使った様々なキットを見かけることはあっても、なぜか購入にはいたらなかった。
そんな筆者が、ニキシー管の雰囲気を別テクノロジーで表現した「なんちゃってニキシー管時計」をクラウドファンディングで見つけたのは、今から4年前の夏だった。当時69ドルと異常な安さで速攻でプレッジした。そして1年後の2019年夏前に受け取り、当コラムでも「“なんちゃってニキシー管”の「Gixie Clock」を衝動買い」とご紹介した。
それ以来、なんちゃってニキシー管のプチファンになった筆者は、ネットや秋葉原でいろいろなニキシー管を使ったガジェットを眺めてはいたが、衝動買いにはいたらなかった。ところが今年の初めに、やはりクラウドファンディングで見つけた、パソコンとUSB接続して表示をカスタマイズできるニキシー管風デジタル時計を3月中旬に手に入れた。
今回ご紹介する、なんちゃってニキシー管デジタル時計は「D'ESIGN IPS」(デザインアイピーエス)と名付けられた、コンパクトな6枚の0.96インチ液晶パネル(アスペクト比1:2)を採用したニキシー管風デジタル時計だ。同梱品は、給電用Type-C USBケーブルと液晶を保護する6本のチューブ、そして取説だ。
出荷時に6枚の液晶パネルは木製ベースに取り付けられた形で、上下さかさまにクッション材の耐衝撃ボックスに収納されて発送されてきた。底面は、透明アクリル板がネジ止めされており、回路基板や設定記憶のためのボタン電池が見えるようにデザインされている。
本体への給電は付属のUSB Type-Cケーブルを用いて、パソコンのUSB端子やUSB・ACアダプターからする(5V/1A)。電源が接続されるとすぐに起動し、初期設定されているオレンジ系のニキシー管風カラーフォントで時刻が表示される。起動後、最初にするのは現在時刻を合わせる作業となる。
D'ESIGN IPSは単体で左右のチューブの支えとなっている金属リング部分の側面を指先でタッチすることで時刻合わせやタイマーの設定、バリエーションある時刻表示のスタイル選択、グラフィック表示などの切替や設定をすることができる。設定の細かなルールは付属の取説の両面に記載されている。

この連載の記事
- 第689回 キャッシュレスペイメント時代のミニマム財布「お散歩ウォレット」を衝動買い
- 第688回 値ごろ感の出てきたEENOUR「PD急速充電器 100W」を衝動買い
- 第687回 30cm定規で演奏の奥義を極める「Musical Ruler」を衝動買い
- 第686回 時間管理に愛を感じるパナソニック「24時間くりかえしタイマー」を衝動買い
- 第685回 充電不要LAMY AL-star EMRデジタルペンを愛用のデジタルノート用に衝動買い
- 第684回 Titanを超える鈍器の中の鈍器スマホ「Unihertz TickTock」を衝動買い
- 第683回 発売から2年目のキングジムデジタルノート「FRENO」を衝動買い
- 第682回 TIMEXの故郷「ウォーターベリー」を冠したレガシーウオッチを衝動買い
- 第681回 「いつも思ってる!」大切な人に気持ちを届ける「ネット鳩時計」を衝動買い
- 第680回 お買い得感と他社製アプリで活用できそうな「ポメラDM200」を今更ながら衝動買い
- 第679回 カセットテープ再ブーム時代に「カセットテープ型2.5インチドライブケース」を衝動買い
- この連載の一覧へ