PC版はPCの性能限界のフレームレートで動作する!?
編集部:リフレッシュレート制限解除する項目もあったかと思いますが、これはどのように動作するのでしょうか。DMM GAMES PLAYERを介したPC版では、フレームレート計測ソフトで、ディスプレイのリフレッシュレートを超えたフレームレートが計測されたりするのですが。
池田:スマホ版は、端末の最大リフレッシュレートに合わせています。一方で、PC版はPCが出せる限界のフレームレートで動作します。そのため、PCの消費電力がもの凄いことになっていたり、バグったりしています。
柏木:デバック会社さんは、そこまで多種多様な確認用機材はありませんので確認環境には限界があるんですよね。
編集部:確かに、PCによっては500fpsを超えていたこともありました。
池田:500fpsなどを超えたりすると、特にミニゲームの「乳しぼり」が、バグってしぼれない、という現象が起きていました。そのため、「乳しぼり」に関しては、ゲームが遊べなくなるので60fpsに制限しました。
編集部:スマホ版もディスプレイが高リフレッシュレート対応なら、120fps以上で動作するんですね。
池田:120fpsなどで動作していると、サーマルスロットリングが働いてしまう可能性があるので、端末を労わる機能ではないです。
基本的にバトルは60fps、バトル以外は省エネ機能などをオンにするとAndroidだと40fps、iOSは30fpsで動いています。それ以上のサポートは難しいのですが、私は技術者なので本当に動くのか気になるじゃないですか。
編集部:確かに、機能の限界は気になりますよね。
※サーマルスロットリング:CPUに負荷がかかり温度が上がりすぎた時に、クロック周波数を落として温度を下げる機能。柏木:エンジニアの趣味ですね。基本的にうちはそんな感じが多いですね。
池田:撮影モードのスクリーンショットも最大でポスターサイズまで撮れるようにしています。これも私の趣味です。普通に撮影するよりは、分割処理しているのでメモリーが少なく撮れるんですよ。
編集部:4周年でキャラクターが大分増えましたが、今後も今までと同じように増えていくのでしょうか。
柏木:新規のキャラクターは今までに近いペースで増やしていく予定です。劇中に登場していて、プレイアブルになっていないキャラクターや会話中にだけ途上していたキャラなどが実装予定として進行しています。また既存キャラクターのエニグマ対応も随時で進行予定です。
編集部:ファクターキャラクターの実装経緯と、他のスタイルとの違いはどこにあるのでしょうか。
柏木:アナザーとの違いは、キャラクターの掘り下げをシナリオできっちり行っている事です。さらにエニグマを使用する事でキャラクター全体の遊びの幅を広げられるようにしていく予定です。
おでかけモードは遊びの幅が広がるよう拡張予定
編集部:では、おでかけモードを実装した経緯と、今後どう進化する予定なのかを教えてください。
柏木:アクトレスとコミュニケーションするモードを入れたいよね、ということで撮影モードを実装しました。撮影モードは、企画だけは結構前から動いていたんです。
池田:バトル中の撮影モードは、ちょっとクリエイター色が強いんです。一方で、おでかけモードの撮影モードは、それほど自由度がありません。お客様からのご要望でもっと自由に撮影したいというのもあるのですが、もっと幅広い人に遊んで欲しくて、カジュアルに遊べるような形にしています。今はまだβなんですけれど、今後は報酬なども配る予定です。
柏木:アリスギアは、登場キャラクターをきちんとそこにいる存在として扱いましょうという方針で作られています。しかし、最初に考えた撮影モードは、キャラクターの位置をどこにするか、どういったポーズを取らせるかを決めて撮影するといった、凄くシステマチックな形になっていました。それってアリスギアで望まれている事なのか?などと社内で話し合って最終的に今のような形になりました。
池田:ビューワーにしないようにしています。
柏木:複数のキャラクターを絡めて撮影するなど、ビューワーはビューワーで求めている人はいるとは思うんですよね。そういった機能もいつか導入できれば、とは思っていますが、まずは今の撮影モードをしっかり完成させたいと考えています。
池田:おでかけモードには、ゲームセンターも作りたかったんです。ミニゲームがたくさんあるんですが、披露する機会があまりないので。
柏木:もう少し遊びの幅を広げられるものを実装し、拡張していければと思っています。
編集部:エニグマの今後の進化予定などありましたら、教えてください。
柏木:coming soonと表示されるレベルアップの要素などは機能的には、ほぼ出来上がっています。
しかしながら、既に実装しているキャラクターだけが強くなっていくと、他のキャラクターが推しの人に不公平感を与えかねないので、対応しているキャラクターが増えて来たら、実装しようと思っているので、機能開放は一気にはしていかないようにする予定です。
バトルリードプログラマー:実はマルチの時にエニグマで強化されたパラメーターだけ、一時的に反映しないような仕組みを導入しようとして、実際にその仕様も作っていたんですが、レベルアップ系の機能をエニグマに実装しないなどを考慮して今の反映する仕様になっています。マルチは通信が絡んでくるので、送れるデータ量に限りがあったのですが、頑張りました。
編集部:現状、実験的な機能に入っていて、今後正式実装されるもの、または今後実験的機能に追加しようと思っているものは何かありますか?
池田:実験的機能には、ゲームにログインしなくても機能するものは入れたくないと思っています。追加しようと思っているのは、ギアチューンの演出が長くてテンポが悪いので、それを何倍速かする機能は考えています。
あと、実験的機能ではないのですが、解析を自動化して欲しいという要望があります。これはサーバー負荷の問題もありますので、今後の技術的課題ですね。しかし、ゲームの起動時間が若干長いと感じているので、その時間内に解析ができるようにならないかはテストしています。本当はゲームが一瞬で起動した方が良いのでしょうが……。
柏木:3D系のオブジェクトをどんどん追加しているからね。二週間に1回ホームにオブジェクトが追加されるゲームはそんなにないと思います(笑)
バトルリードプログラマー:あと、最近のスマホは(アスペクト比)9:16ではなく、9:21のような、もっと縦長の端末が増えて来ているので、バトル中に横が見えないということが起きています。そのため、本来の余白のようなもので調整して、本来目指していたプレイ感にしたいと思っています。
ただ、横幅が見えるようになると、上下に隙間ができてしまって、キャラクターが小さく見えてしまうので、デザイナーと検討しながら進めています。
ASCII.jpの最新情報を購読しよう