このページの本文へ

連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第17回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 1月22日~1月28日分

ひとり情シスに状況変化の兆し?、中小企業のRPA導入率は約1割、ほか

2022年01月31日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えしています。

 今回(2022年1月22日~28日)は、中小企業におけるRPA導入率、テレワーク実施率、国内IT市場地域別予測、ひとり情シスの状況、データ分析市場についてのデータを紹介します。



■[RPA][DX]中小企業のRPA導入は10%以下、価格を重視する傾向(スターティアホールディングス、1月26日)
・中小企業のRPA導入率は9.6%
・導入企業の4割は無料ツール、5割強が有料ツールを利用
・過半数の企業ではロボットの作成を外部委託

 従業員300人以下の中小企業を対象にRPAの利用動向について聞いた。調査期間は2021年12月、回答者は6600人以上。RPA導入企業は9.6%、そのうち40.2%は無料のRPAツールを、52.3%は有料ツールを使っていた。導入時に重視したことは「価格」がトップ。ロボットの作成は自社で作成している企業が37.9%、部分的なケースも含めて外部委託を利用している企業はこれを上回る52.3%だった。

中小企業のRPA導入は9.6%にとどまる(出典:スターティアホールディングス)

重視することは「価格」「複数人で利用できるか」「拠点間で利用できるか」などが上位に挙がった



■[働き方][仕事]テレワーク実施率はコロナ下で過去最低の18%に、6割超がジョブ型を希望(日本生産性本部、1月27日)
・テレワーク実施率は18.5%、コロナ下の調査で過去最低に
・在宅勤務の効率が「上がった」「やや上がった」は63%で過去最多 ・63.1%が希望する働き方として「ジョブ型」を挙げる

 日本生産性本部が四半期毎に行う雇用、働き方に対する考え方についての調査の最新版。1月17日、18日に、1100人を対象に聞いた。テレワークの実施率は前回(2021年10月)の22.7%から4.2ポイント減って18.5%に。これは2020年5月の調査開始以来、最低となった。中堅・大企業で実施率が低下しているという。一方で、在宅勤務の効率が「上がった」「やや上がった」は63.3%で過去最多に、在宅勤務に「満足」も「どちらかと言えば満足」とあわせて77.5%増で過去最多となった。ジョブ型かメンバーシップ型かでは、63.1%がジョブ型(「仕事内容や勤務条件を優先し、同じ勤め先にはこだわらない」働き方)を希望している。

テレワークの実施率はコロナになって最低の18.5%に(出典:日本生産性本部)

希望する働き方はジョブ型(黄色)かメンバーシップ型(青)か。6割以上がジョブ型を希望



■[IT投資][DX]2022年のIT支出予測、大都市圏は増加、それ以外の地方は横ばい(iDC Japan、1月27日)
・大都市圏の2022年IT支出はプラス成長を予測
・それ以外の地域では、企業IT支出は抑制傾向、低い成長率に留まる
・自治体の「デジタル・ガバメント」施策が地方のIT支出増加のカギ握るか

 新型コロナの影響を考慮した2021年9月末時点の国内IT市場地域別予測。大都市圏※注の各地域では、企業の業績回復とDXへの投資により2022年のIT支出はプラス成長、2023年以降も堅調と見込む。一方で、大都市圏以外の地域では長期化するコロナの影響により企業の業績は低迷、2022年のIT支出はほぼ横ばいに留まると予測。地方は人口減少などのマイナス要因があるが、地方自治体の「デジタル・ガバメント」施策や、投資集中する福岡、札幌市と仙台市での再開発事業などがプラス要因となる可能性があると分析。

※注:「大都市圏」は関東地方(東京都を除く)、東京都、東海地方、近畿地方。「その他地方」:北海道/東北地方、北陸/甲信越地方、中国/四国地方、九州/沖縄地方。

大都市圏とそれ以外のIT支出の推移(出典:IDC Japan)



■[IT][組織]ひとり情シス状態から脱却できるか? 企業の58%は「情シス増員したい」(ひとり情シス協会、1月26日)
・従業員100~500人で”ひとり情シス”状態の企業は、前年比微増の32%
・”ひとり”から増員する意向の企業は前年から24ポイントアップの58%に
・企業の68.4%が情シス人員の採用に難しさを感じる

 従業員50人~500人の中小企業でITの意思決定に関与する約1900人弱を対象に、情報システム部門の実態について聞いた。調査期間は2021年12月。社内の情報システムを一人で担当していることを“ひとり情シス”とするが、従業員100~500人でひとり情シス状態の企業は32%と昨年より微増。増員する意向の企業は前回の34%から今回は58%と増えた。「情シスの採用が難しい」と感じる企業は約7割。また、ひとり情シスの24%が経験3年未満の“ジュニアひとり情シス”で、ベテランの定年や転職が進んでいることもうかがえた。

ひとり情シス企業で増員の意向がある企業の比率は増えている

情シス担当の採用が「難しい」という回答は68.4%(出典:ひとり情シス協会)



■[BI][アナリティクス]データ分析市場は引き続き成長、24年にはSaaSがパッケージを逆転(アイ・ティ・アール、1月25日)
・データ分析/レポーティング市場の2020年度の売上金額は237億円、前年度比6.8%増
・2021年度は前年比9.5%増を予測
・SaaSは2020~25年のCAGRが28.9%で成長、パッケージの市場規模を2024年に逆転

 「ITR Market View:DBMS/BI市場2022」より、国内のデータ分析/レポーティング市場規模推移および予測についての発表。データの増加や多様化により、2021年度も市場は安定して成長。だがベンダーの中にはマイナス成長のベンダーもあり、明暗が分かれた模様。提供形態別ではパッケージ型がSaaS型を市場規模を上回るが、2020~25年のCAGRはパッケージ型が1.9%、SaaS型は28.9%。2024年には市場規模が逆転すると予想している。

データ分析/レポーティング市場の推移、SaaS型(水色)が2024年にパッケージ型(青)の市場規模を上回る(出典:アイ・ティ・アール)

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事

アクセスランキング

  1. 1位

    ビジネス・開発

    いますぐ捨てたいITサービスは? AI推しにそろそろ飽きてません? 情シスさんのホンネを「ゆるっとナイト」で聞いた

  2. 2位

    ITトピック

    「AI導入で人員を減らしても収益は増えない」その理由/「専任情シス不在」中小企業の3社に2社/ユーザーアカウント流出が加速、ほか

  3. 3位

    エンタープライズ

    基盤も古いし、コードも酷い! そんなクエストにGitHub Copilotで試行錯誤しまくった「みんな」こそ最高

  4. 4位

    Team Leaders

    Power AutomateでSharePoint APIを使う ― SPOリストを自動作成するフローを作ろう

  5. 5位

    sponsored

    完全自動運転の実現へ、チューリングが開発基盤にGMO GPUクラウドを選んだ理由

  6. 6位

    ソフトウェア・仮想化

    日本の自治体がみんな使っている「ManageEngine」 IT運用のすべての課題解決を目指す

  7. 7位

    クラウド

    「すでに開発コードの4分の3はAI生成」 Google Cloud CEO、エージェント時代の戦略を語る

  8. 8位

    スマホ

    ここまで便利なのか! 子どもの居場所を90秒間隔で教えてくれる、安心の見守りガジェットがすごいぞ

  9. 9位

    ビジネス・開発

    「粗悪記事」「ゼロクリック」「搾取」からクリエイターをどう守るか? AIに強いnoteが挑む創作エコシステム

  10. 10位

    ソフトウェア・仮想化

    AIエージェントを野放しにしない ― ServiceNowは“AI司令塔”で自律とガバナンスを両立

集計期間:
2026年05月11日~2026年05月17日
  • 角川アスキー総合研究所