最新パーツ性能チェック 第363回
最新エントリー向けGeForceの実力を試す
Ampere世代の“50番台”GPU、GeForce RTX 3050をレビュー! 低コストにDLSSを導入できるGPU
2022年01月26日 23時00分更新
50番台としては順当な結果?の「3DMark」
最初に試すのはいつもの「3DMark」だ。Fire Strike〜Port Royalまでの定番5テストを実施した。
まず、トップはRTX 3060であるのは当然だが、2番手はRTX 2060だった。RTX 3050は2060に対し、差が詰まっているものでも14%程度下のスコアーしか出せていない。これまでRTX 30シリーズは格上のRTX 20シリーズ(RTX 3070だったらRTX 2080など)を上回る、あるいは上回れなくても肉迫するというケースが多々観測されてきたが、RTX 3050ではRTX 2060より明らかにスコアーが伸びないようだ。CUDAコア数はRTX 3050の方が多いのにRTX 2060に負ける理由は、ROPやテクスチャーユニットの少なさ、あるいはメモリーバス幅の制約が効いているものと推測される。
ただ、1世代前の50番台、即ちGTX 1650と比較すると、Fire Strike〜Time Spy系だけでRTX 3050は約58〜91%のパフォーマンス向上を果たしている。テストに使ったGTX 1650カードは補助電源なしで動作する事を考えると、8ピン1系統を要求するRTX 3050は勝って当たり前。しかしながら、GTXシリーズの50番台がそろそろキツく感じてきた人には良い移住先になるといえるだろう。
フルHD最高画質ではあと一歩な「Apex Legends」
ここからは実ゲームベースの検証に入る。以降の検証は基本的に、最高設定かつフルHD/WQHD(2560×1440ドット)/4K(3840×2160ドット)の3設定で検証を進めていくが、まずはレイトレーシングやDLSSなど、特定ハードに依存しない技術で構成されるゲームでの検証を進めよう。最初に試すのは「Apex Legends」である。
画質は最高画質設定とし、起動オプションで144fps制限を解除(+fps_max unlimited)を追加した。射撃訓練場で一定の行動をとった時のフレームレートを「CapFrameX」で計測する。
3DMarkのスコアーと同様に、RTX 3050はRTX 2060を下回るが、GTX 1650やRX 6500 XTに対しては圧倒的優勢を確保している。ただ、RTX 2060と3050の差は3DMarkほど強烈ではなく、平均フレームレートだとどの解像度でも約12%程度の下落にとどまっている。リフレッシュレート144Hzのゲーミングディスプレーが手軽に手に入るようになった現在、フルHDで平均133fpsという性能は微妙に辛いので、画質を中程度に抑制することで144Hzディスプレー環境でも快適なプレイが可能になるだろう。
「MONSTER HUNTER RISE」なら画質“高”でもWQHDでいける
続いては新作「MONSTER HUNTER RISE」だ。画質は“高”に設定。昼時間帯の“大社跡”内を一周した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測する。
Nintendo Switchで先に発売されたゲームの移植作だけに、描画負荷はかなり軽い。フルHDならばRTX 3050で120fps以上、WQHDでも90fps以上の高フレームレートを観測できた。さすがに4Kではスペック的に厳しいが、それでもGTX 1650やRX 6500 XTに比べると断然高いフレームレートが得られてる。ただ、ここでもRTX 3050の頭を2060が押さえつけている。両者の差はおおよそ10%程度といったところだ。
この連載の記事
-
第458回
自作PC
Arc B580のRTX 4060/RX 7600超えは概ね本当、11本のゲームで検証してわかった予想以上の出来 -
第457回
自作PC
インテル新GPU、Arc B580の実力は?AI&動画エンコードは前世代より超強力に -
第456回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」は高画質設定でも最強ゲーミングCPUであることに間違いはなかった -
第455回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」が最強ゲーミングCPUであることを証明する -
第454回
デジタル
性能が最大50%引き上げられたSamsung製SSD「990 EVO Plus」は良コスパSSDの新星だ -
第453回
デジタル
性能も上がったが消費電力も増えた「Ryzen 7 9800X3D」最速レビュー、AI推論の処理速度は7800X3Dの約2倍! -
第452回
自作PC
Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能は?Core Ultra 5/7/9を10タイトルで徹底検証 -
第451回
自作PC
Core Ultra 9 285K/Core Ultra 7 265K/Core Ultra 5 245K速報レビュー!第14世代&Ryzen 9000との比較で実力を見る -
第450回
デジタル
AGESA 1.2.0.2でRyzen 9 9950Xのパフォーマンスは改善するか? -
第449回
デジタル
Ryzen 9000シリーズの性能にWindows 11の分岐予測改善コードはどう影響するか? -
第448回
デジタル
TDP 105W動作にするとRyzen 7 9700X/Ryzen 5 9600Xはどの程度化ける? レッドゾーン寸前を攻める絶妙な設定だが、ゲームでの効果は期待薄 - この連載の一覧へ