KS型番はCore i9のみ提供
既存のCore i9-12900Kの選別品
次はCore i9グレード。製品に関しては下の画像に示すように、Core i9が4製品ラインナップされる。厳密に言えば、CESの基調講演と同じ1月4日、インテルはもう1つリリースを出しており、コンシューマー向けとは別に“12th Gen Intel Core Processor for IoT”、つまり組み込み向けのSKUも追加している。
この結果、Intel Arkで12th Gen Core i9を検索すると、デスクトップ向けにCore i9-12900EとCore i9-12900TEという見慣れない製品が追加されているが、これは組み込み向けSKUである。
ただこれはリテールには流れない製品なので除外するとして、Core i9-12900/12900T/12900K/12900KFの4製品が現時点ではラインナップされている。ところが基調講演ではこれに加え、KS SKUが追加されることも発表された。
実際に動作している状況も示されており、P-Coreは1/2 Core Turboが最大5.5GHz、All Core Turboが最大5.2GHzで、E-Coreも最大4GHzまで引き上げられている。Core i9-12900KはP-Core 1/2 Core Turboで5.2GHz、All Core Turboで5.1GHz、E-Coreは最大3.9GHzとなっているから、All Core Turboは1bin(100MHz)、1/2 Core Turboでは3bin(300MHz)ほど上がっている格好だ。
さてこのKS SKUの話もMcGavock氏に突っ込んだのだが、以下のようなお返事であった。
- 現時点で提供されるのはCore i9のみ。つまりCore i9-12900KSは提供されるが、それ未満のCore i7やCore i5などを出す計画はない。2014年には、Pentium 20周年記念として倍率アンロックのPentium G3258が発売されたりしたが、今回はこうしたメインストリーム以下に対しての計画もない。
- 扱いそのものは以前リリースされたCore i9-9900KSに近い。つまり既存のCore i9-12900Kの選別品であり、ごく限られた数量(Limited Number)が提供される。
- PL1/PL2の数値そのものは現時点ではまだ説明できないとする。ただし少なくとも既存のZ690マザーボードとは互換性がある。正確には「Core i9-12900Kが動作するマザーボードであれば、Core i9-12900KSも利用できる」。
このCore i9-12900KS、2022年第1四半期末に市場投入となるが、位置づけ的には、AMDの3D V-Cache搭載製品(Ryzen 7 5800X3D)への対抗馬という扱いになるわけで、価格はいくらほどになるのか気になるところだ。
Core i3/5/7に関しては、おおむね以前示したロードマップのとおり、といったところ。意外だったのは、Core i3に加えてPentiumおよびCeleronも同時に発表されたことだ。ただロードマップに示すように、PentiumはG7400/G7400T、CeleronはG6900/G6900Tとどちらも2製品のみで、Comet Lake世代ではPentiumが5製品、Celeronも3製品あったことを考えるとやや物足りない感じを受ける。ただこれに関しては後追いで何かしら追加されるのかもしれない。
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