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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第94回

秋のヘッドフォン祭 ONLINE 2021開催、気になる各社の新製品は?

2021年09月21日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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TOP WING Cybersound Group

 TOP WING Cybersound Groupからはたくさんの製品が紹介されたが、まずiFI-Audioの「ZEN Signature」シリーズが紹介された。これらはベースモデルを改良し、Signatureモデルとしてリニューアルした製品となる。ヘッドホンアンプモデルには海外で人気のあるヘッドホンのためのイコライザー搭載もされている。システムのためにTOP WINGが開発した4.4mmのセレクターもなかなかマニアックな製品だ。

 また、新製品の「ZEN STREAM」も披露した。これはネットワークに接続したデジタル入力(DLNAやRoonReadyなど)をS/PDIFまたはUSB経由で、DACなどに有線デジタル出力する。いわゆるネットワークブリッジタイプの製品となる。これは6万円弱の予定価格で年内に発売したいとのこと。野村氏はS/N感の良さが際立っているとした。

 Bluetoothレシーバーの「GO blu」はかなりコンパクトなモデルで、スマートフォンからBluetoothで受けて有線イヤホンで再生する仕組み。小型ながら4.4mm端子も搭載されている。LDACやaptX Adaptiveも対応し、SoCのオーディオ出力に頼らずにシーラス・ロジックのDACをオーディオ再生用に搭載している。予定価格は3万円以下程度とのこと。

 Lotooの「PAW S2」はインラインのスティック型USB DACで、コンパクトながらデジタルとアナログ回路を分けた本格的な設計がなされている。添付のケーブルによるが5万円前後の価格となる。また、M2TechやiFI-Auioの上位機種も新製品が出ることが明かされた。

STAX

 STAXは新フラッグシップモデルである静電型イヤースピーカー「STAX SR-X9000」を紹介、これは税込で69万3000円という堂々たるフラッグシップである。

 「SR-009」を超える音質を目指すために、伝説のイヤースピーカーである「SR-Ω」にも採用された金属メッシュの固定電極(画像)を改良して採用している点がポイントだ。デザインもSR-Ωを想起させるような外形デザインを取り入れている。従来のフラッグシップとは一線を画す、名器と言われたSR-Ωを現代によみがえらせてリニューアルさせたモデルと言えるかもしれない。

 野村氏はSTAXの技術力を垣間見せてくれるような音で、歪みがゼロと言いたくなるほど少なく原音がわかりやすいとコメント。

コペックジャパン

 コペックジャパンは新規取扱となる「Fidue(フィドゥー) GEM4」を紹介。4基のバランスド・アーマチュアドライバーを搭載している。独自のエアフローのデザインでBAのみのイヤホンとしてはパワフルな低域を楽しめるとのこと。音の変化を楽しめる二種類のイヤーチップが付属している。価格は5万円代後半。野村氏はナチュラルなサウンドで、いろいろなジャンルに対応しヴォーカルがよく伝わってくる音とのこと。

 また、発売予定となるカインの真空管アンプ「CAYIN MT35 MK2 PLUS」も披露した。これはBluetoothも搭載している。発売予定のポータブル DAC「CAYIN RU6」はコンパクトながらR2R DACを搭載し、4.4mm端子を採用しているというもの。発売予定は2022年とのこと(図表の発売年は誤り)。

Justear

 Justearはアーティスト藍井エイルさんとのコラボモデル「XJE-MH/Eir」を紹介。このアーティストコラボシリーズは人気があって5作目になるという。Justearは個人個人に音を調整するイヤホンで、このコラボモデルシリーズはアーティストが聞いている音をファンのユーザーに届けたいというコンセプトで製作されている。フェイスプレートにアーティストからのメッセージである「Always Connected」のテキストが入っている。このモデルはポストカードに藍井エイルさん実筆のサインが入るという。

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