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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第721回

2021年前半をハイエンドカメラと保護猫シェルターの猫で振り返る

2021年07月14日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家 編集●ASCII

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気持ちよさそうに寝てる保護された子猫たち。ピンクの肉球があまりにきれいだったのでそれをメインに。2021年5月 ペンタックス K-3 Mark III

 梅雨時スペシャルの後編は室内猫。といっても毎月撮ってる「保護猫シェルターqueue」。窓が大きくて明るい上にうちから近いのでいつもお世話になってます。ありがとうございます。

 で、最初は1億画素の中判カメラ(要するに、35mmフルサイズよりさらにデカいセンサー)、「GFX100S」で撮ったおでこの模様が特徴的な猫(行く度に名前を教えてもらうのだけど、まったく覚えられなくて申し訳ない。ちなみに人の名前も覚えるの苦手です)。右にちょっと写ってるのが店長さん。

大きなレンズを向けたらこっちに気づいてじろっと睨まれたの図。おでこの模様がチャームポイント。2021年3月 富士フイルム GFX100S

 GFX100Sは超高性能超高画質で100万円コースという名実共にハイエンド機。一度触ると欲しくなるので、いっそ触らないのが吉、というレベルなのだった。

この階調豊かで柔らかい描写がさすがの大型センサー機。高解像度で見て欲しい、気持ちよさそうな昼寝の図。2021年3月 富士フイルム GFX100S

 続いて35mmフルサイズセンサー搭載のフラッグシップと言えばソニーの「α1」ってことで、こちらへとことこ歩いてくる子猫を。

なんにでも興味を示すお年頃。レンズに向かって歩いてきた。瞳にAFを合わせながらこういう瞬間を切り取るのがα1の醍醐味。レンズは35mm F1.4。2021年 4月 ソニー α1

 あと、α1らしさが足りないってことでボツになったなんてことないカットだけど、写真としては子猫の様子をそっと見守ってる感が出てて好き。チルト式モニターだとこういうアングルをさっと狙えるからいい。まあα1もフラッグシップのお値段なのでおいそれとは手を出せないけど、財力がある方はぜひ。画質・速さ・サイズなど総合力では今のところこれがトップかと思う。

キャットタワーの足の隙間から狙ってみた。レンズはシグマの65mm F2。瞳AFがあると簡単に前ボケを入れたカットも狙える。2021年 4月 ソニー α1

 ソニーでもうひとつ、α7Cで。シグマの24mm F3.5はメチャ寄れる広角レンズ。だからくつろいでる子猫にぐぐぐっと寄って至近距離から撮ろうとしたら、うにゅっと左前足が出てきてレンズをぐいっと押したのだった。画面中央から下に黒い影が映ってるけど、これ、レンズに押しつけてる左前足なり。

ピントも合ってないんだけど、撮ろうと思ったら急に近寄ってきて左前足でペシッとやられたのである。レンズに足が当たった瞬間にシャッターを切った。面白かったのでここでお披露目。2021年2月 ソニー α7C

 もうひとつフルサイズセンサーカメラから、パナソニックの「S5」。この連載では70-300mmの望遠ズームをメインに紹介したのでここは20-60mmの標準ズームレンズで撮ったものを。何しろ、これである。ケージの中にあるハンモックっぽいベッドから身を乗り出した黒猫の姿があまりに可愛かったのでバリアングルモニターを開き、下から見上げたカットを狙ってみた。

黒の子猫が身を乗り出したので下から狙ったらちょうど目線をくれた。好奇心に溢れた目がカワイイ。上にちょっとだけ写ってる大人猫もまたよし。2021年6月 パナソニック LUMIX DC-S5

 黒猫三兄弟のうち1匹はケージから外に出たいのだけど、うまくいかない。なんとか上半身を乗り出すのだけど、つかむところがなくてもがいてる。それを見かねたお客さんが、ここを手がかりにしていいよと左手を差し出したのでその瞬間。

がんばって身を乗り出した姿が愛らしすぎる。髭と足先が白いのもめちゃいい。なんとかお客さんの手を足がかりだか手がかりに外へ出ようともがくの図。2021年6月 パナソニック LUMIX DC-S5

 無事、転がり出ることができたのだった。足先だけが白くてふさふさの黒猫ってもうそれだけでヤバいよね。

 最後になったけど、冒頭写真はAPS-Cサイズセンサーの一眼レフ。ペンタックス K-3 IIIである。

 いやあ、久しぶりに一眼レフを使ったら、なかなか感覚が戻らなくて苦労した。すっかりミラーレス脳になってるなあと自覚したのであった。

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筆者紹介─荻窪圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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