車中泊できそうなくらい余裕の荷室
VEZELの美質は使い勝手の良さ。荷室の容積は日産キックスに譲りますが、あちらは後席シートを倒した時にフルフラットにはなりません。一方、トヨタのヤリスクロスとVEZELはフルフラットになりますが、ヤリスクロスは二重底なので耐荷重のことを考えなければなりません。ですので、真の意味で積載する荷物を選ばないのはVEZELであると言えそう。ちなみに後席シートを倒した状態で奥行きは約190cm。ということは車中泊ができるかも、という期待を抱いてしまいます。
さらにVEZELのイイ点は、予約機能付きのハンズフリーアクセスパワーテールゲートを備えていること! この予約機能とは、キーを持った状態で車から離れると、勝手にバックドアがクローズしてロックをかけてくれるというもの。取材はドカ雨の中で行なったのですが、濡れたドアを触れずに済んだのは助かりました。
Honda車のよい点は、後席の座面を跳ね上げることで高さのある荷物が積載できる「トール・モード(チップアップシート)」を採用していること。これは背の高い荷物だけでなく、たとえばショッピングモールの駐車場など、バックドアが開けづらい時に、後席側に荷物をガンガン収納できます。ちなみに後席は前モデルより足元が広くなっているそうで快適性の向上も達成。人も荷物もなんでもござれ、です!
運転席はカジュアルモダンといった風情。エアコンダクトに目を向けると、謎のモードが。これは「そよ風アウトレット」というもので、顔に直接風を当てないという機構。筆者は女性モデルを助手席に乗せることが多いのですが、彼女達は必ずといってよいほど、エアコンの風が顔や体に当たることを嫌います。それは皮膚や目が乾燥するから。この機構を使えば体に風を当てることなく室内の温度が調整できます。
人に優しい部分は、スマホトレイにも表れています。これが縦置きに対応し、しかもQi充電に対応しているのです。スマホは縦長状態で持つことが多いですから、自然と置けるようになるのは利便性が高いでしょう。しかもガイド付きですので、すんなりと導けます。USB端子はほぼ全席分用意。TYPE-Aですので、接続する端末を選びません。個人的にはPD対応のTYPE-CですとノートPCが充電できるのでうれしいのですが、まだ一般的ではないという判断なのでしょう。
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