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石川温のPCスマホニュース解説 第111回

NTT総務省会食問題、競合の受け止めは

2021年05月17日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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KDDI髙橋社長「検証お願いしてるところ」

 KDDIの髙橋誠社長も、他社同様に調査結果が明らかになってからと言いながら、「我々は4月に21社の連名で意見書を出している。(NTTドコモの)完全子会社化にかかる行政対応が歪められていなかったのかの真相究明、NTTコミュニケーションズとNTTコムウェアの子会社化、NTTドコモとNTTコミュニケーションとの統合などの一体化の動きを凍結すべきとか、行政の公平性に疑義が生じたこと、NTTグループのあり方の検討などの検証をお願いしているところ。

KDDI 髙橋誠社長

 (NTTの)澤田社長のコメントを聞いていると春に(NTTドコモとNTTコミュニケーションズの)統合を予定していたと語っていた。(子会社化ではなく)統合なのかというのは驚いた。このようなかたちが進んでいっていいのか、若干、疑問がある」とした。

IIJ鈴木会長「国にとっても大きな問題」

 一方、より踏み込んだ発言をしたのはIIJの鈴木会長だ。

 「代表的な通信インフラを担うNTTと、国の政策を担う総務省は絶えず何らかのコミュニケーションをしていくことが国の政策を作る上で必要なのだろう。ただ、接待と別に周到な議論を重ねて欲しい」とした上で、今回の騒動で更迭となった谷脇康彦元審議官については「彼は若い頃から存じ上げている。優秀な方で、国際的に日本がどういう通信をやっていくか、現在、中国とアメリカとの関係や、セキュリティ問題が差し迫っている中、貴重な人材だったという認識がある。

 ああいった(会食)問題がどうやって起きたかわからないが、今後、日本がセキュリティを含めて、国際的に通信政策をどう舵取りをしていくかが深刻となっている。そんな時期に優秀な方が関与できないというのは国にとっても大きな問題ではないか」と憂いた。

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