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鳥居一豊の「コンパクトスピーカーが好き!!」 第10回

懐かしい顔付きと現代的な音──JBL 「4312MⅡ」で聴く「Shiro SAGISU Music from_SHIN EVANGELION」

2021年03月28日 15時00分更新

文● 鳥居一豊 編集●ASCII

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[試聴曲1] Shiro SAGISU Music from_SHIN EVANGELION(CD)

Shiro SAGISU Music from_SHIN EVANGELION

 試聴に使った曲を紹介しよう。「Shiro SAGISU Music from_SHIN EVANGELION」は、ついに完結した「シン・エヴァンゲリオン劇場版:II」の音楽集。オリジナルサウンドトラックと考えていいものだが、実際に使われた長さに調整されたものではなく、録音された曲のまま収録している点が異なる。また、未使用曲や編曲の異なるバリエーションも豊富に含まれており、CD3枚組の充実した内容となっている。試聴では、CDをリッピングし、記録されたリニアPCM音源のまま16ビット48kHzのwavデータで保存したものを聴いている。

 まだ公開から1か月ほどなので、映画本編の内容にはなるべく触れないようにする。曲の紹介についても、ネタバレはなるべくしないようにするので、あまり詳しい紹介ができないのはご容赦いただきたい。

 鷺巣詩郎は、TVシリーズ、旧劇場版を通してエヴァの音楽を担当しており、本作も集大成的なものになっている。「EM20」と呼ばれるあまりにも有名な曲も、今までにもさまざまなアレンジで聴いてきたが、もちほん本作にも新しいアレンジで収録されている。また、本作は思った以上にボーカル曲が数多く収録されているのは意外だった。本編で使われていない曲もあるが、オーケストラ編成のシンフォニックな曲のコーラスだけでなく、歌詞のあるボーカル曲が多い。その理由については筆者も想像するしかないのだが、本編を見た後に曲を聴くとなんとなく理由がわかるような気がする。

 特筆したいのは、CDとは思えない音質の良さ。レコーディングなどはハイレゾで行われていると思うし、CDフォーマットへの変換やバランス調整などの作業が丁寧に行われているのがわかる。

[試聴曲2] 宇多田ヒカル/One Last Kiss(96kHz/24bit、FLAC)

宇多田ヒカル/One Last Kiss

 こちらは「シン・エヴァンゲリオン劇場版:II」の主題歌。この曲と一緒にエンドクレジットで流れる「Beautiful World (Da Capo Version)」に加え、「新劇場版:序」、「同:破」、「同:Q」の主題歌も2021Remastered版を収録。こちらも集大成的なミニアルバムとなっている。こちらはCDのほか、ハイレゾ版、アナログ版なども発売されているが、試聴ではハイレゾ版を使用している。

 試聴では、JBLの4312MⅡのほか、筆者の手持ちのスピーカーであるB&W 607でも聴いている。607と比較しながらのインプレッションとすることで、4312MⅡの特徴をわかりやすく紹介するいつもの手法だ。再生機器はMac miniで再生ソフトはAudirvana Plus。D/AコンバーターはCHORDのHugo2。Hugo2のボリュームを使用して、パワーアンプのアキュフェーズA-46に直接アンバランス接続している。

試聴するスピーカー。左がB&W 607で、右がJBL 4312MⅡ。こうして並べてみると、比較的コンパクトな607とほぼ同じサイズとわかる。

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