懐かしい顔付きと現代的な音──JBL 「4312MⅡ」で聴く「Shiro SAGISU Music from_SHIN EVANGELION」
2021年03月28日 15時00分更新
伝統的なパルプコーン・ウーファー採用だが、専用に設計されたユニットを使用
白い振動板が特徴的なウーファーは、133mm口径のピュアパルプ・ホワイトコーン・ウーファー。補強のためのリブを加えた見た目はほぼ昔のJBLそのままだが、振動板や磁気回路を支えるフレームは独自設計のアルミダイキャスト製、エッジはアコーディオンプリーツ・クロスエッジだ。
ミッドレンジは50mm口径のピュア・パルプ・コーンを採用。トゥイーターとの音のつながりを重視して、センターキャップのドーム形状を最適化し、指向性も改善している。トゥイーターは、JBLのスピーカーでは定番とも言えるチタン振動板を採用。口径は19mmで、ピュアチタン振動板を窒素ガスで高温焼き入れ処理を行って表面硬度を高めた、テンパード・ピュアチタン・ドームとなっている。基本的な素材は伝統的な素材だが、それぞれ最新の技術を採用したユニットとなっている。これらは、他のスタジオモニターで採用される設計や技術を採り入れたものとなっている。
木目が美しいエンクロージャーも、昔ながらの見た目だが、新設計されたユニットの性能を引き出すため、内部には補強のための桟を追加するなどして剛性を高め、箱鳴きによる音の濁りを徹底して抑えている。板厚も十分な厚みがあり、強度は高くしっかりとした強度を備えていることがわかる。
背面にあるネットワーク端子は金メッキ仕上げ。内蔵するネットワーク回路は、ウーファー用のローパスフィルター用コイルと内部配線材の線径を太くして損失を抑えているという。こうした部分も上位機となるモニターシリーズの技術やノウハウを受け継いだものになっている。
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