サイボウズは、3月10日、新型コロナウイルス感染症対策として緊急医療体制「神奈川モデル」の一環として行なわれている「後方搬送」をスムーズに実現するための基盤として、kintone(キントーン)が採用されたことを発表した。
今回、神奈川県は新型コロナウイルス感染症が軽快したものの、引きつづき入院が必要な患者の転院をスムーズに進め、同感染症患者用の病床を有効活用していくために、後方搬送の神奈川モデルを構築した。
本モデルでは県の後方支援病院確保チームが転院先となる医療機関への働きかけを行なうとともに、後方搬送調整チームが医療機関間の転院の調整を支援することで、円滑な転院を可能にしている。kintoneは本モデル内で、後方搬送マッチングシステムとして活用されている。
後方搬送マッチングシステムは、医療機関が該当者の基礎情報を登録し搬送を依頼する「搬送調整依頼アプリ」、受入可能な医療機関を検索する「受入可能医療機関アプリ」、医療機関のマスターデータとなる「下り搬送に係る調査アプリ」等で構成されている。
本モデルを活用した取り組みの成果としては、新型コロナ感染症に限らず、9割以上が2時間半程度で転院先が見つかっておりスムーズな調整を実現しているという。
その他、県では、新型コロナウイルス感染症対策に関わる戦略的モニタリング基盤としてkintoneを採用しているほか、2020年11月に全国に先駆けて開設した「発熱等診療予約センター」の管理システムとしても活用している。