グーグルは2月25日、YouTubeの保護者向け管理機能(ベータ版)を近日リリースすると発表した。
YouTubeは13歳以上のユーザーを対象としているため、子どもが視聴する際は、保護者が一緒に視聴するように推奨してきた。2015年には、子どもだけで視聴できるようにYouTube Kidsアプリを開発。しかし、子どもの年齢によってニーズが異なるため十分に対応できないという意見が寄せられていたという。
保護者向け管理機能の使用感はYouTube Kidsよりも通常のYouTubeに近くなるが、機能に制限が設けられる。また、子どもが検索して視聴できるコンテンツを調整できる。まず、テストに参加する家族を対象に数ヵ月以内にベータ版をリリースし、寄せられたフィードバックをもとに機能の構築と改善を行なう予定。
ベータ版では、ファミリーリンクで管理されたGoogleアカウントを使用して子どもがYouTubeにアクセスすることを許可できる。保護者向け管理機能では、13歳未満の子どもを対象としたコンテンツ設定や制限された機能を利用できる。
保護者はYouTubeで3段階のコンテンツ設定(「小学3年生以上の子ども向け」「より多くの動画」「YouTubeの大部分」)から選択できる。ユーザー入力、機械学習、人間による審査を組み合わせることで、それぞれのコンテンツ設定に含める動画を選定する。
子どもによるYouTubeへのアクセスを保護者が許可すると、通常版に近いYouTubeを利用できるようになるが、いくつかの機能は無効になる。カスタマイズされた広告や特定のカテゴリの広告が配信されなくなるほか、アプリ内購入、アップロード機能、コメント機能も無効になる。しかし、子どもの成長にとっても自己表現とコミュニティーは重要な要素であるとして、保護者や専門家と協力しながら、年齢に適した機能制限や保護者による使用制限などの機能を部分的に追加していく予定。
さらに、保護者がアカウント設定から再生履歴や検索履歴を管理できるようになる。今後は、コンテンツのブロックなど、保護者による使用制限の機能を新たに追加していく予定。また、利用時間タイマーなど、Googleのファミリーリンクが提供する他の使用制限機能も利用できる。
なお、YouTube Kidsについては今後も変わらずに提供するとアナウンスしている。本機能のベータ版の利用者からフィードバックを集め、YouTubeの保護者向け管理機能やYouTube Kidsアプリの改善に取り組むとしている。