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Core i7-1165G7搭載、負荷の軽いゲームやクリエイティブ作業なら超快適にこなせる!

Tiger Lake/Iris Xe搭載で汎用性は抜群、1kg以下でモバイルも余裕なFRONTIER14型ノートPC「FRNS711/A」

文●周防克弥 編集●八尋/ASCII

提供: インバースネット株式会社

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外出先でもクリエイティブ作業が結構できる!

 次は、アプリで作業を行なって動作を確認してみたいと思う。今回試したのは「Photoshop」「Photoshop Lightroom Classic」「Adobe Premiere Pro」「DaVinci Resolve 16」の4つ。どれもプロ御用達のアプリではあるが、最近は気軽に動画編集も行なうユーザーも多いと思うので、新しいCPUとインテル Iris Xe グラフィックスの組み合わせでどれくらいのパフォーマンスが得られるか試してみた。

 まずはPhotoshopと次のPhotoshop Lightroom Classicをチェック。この2つのソフトは、GPUへの依存度はそれほど高くなく、一部のフィルターとプレビューの作成及び表示にGPUを利用している。そのため負荷は低く、新しめのCPUさえ載っていれば、インテル UHD グラフィックを採用したパソコンでも結構普通に使えてしまう。いわずもがな、FRNS711/AだとPhotoshopは比較的サクサクと動作した。

フィールドぼかしではプレビューの作成と表示にGPUを利用する。ぼかし量の変更に遅れることなくプレビュー作成は追いついていてまったく不満を感じない

 Photoshop Lightroom Classicの動作には、CPUとGPUとは別にもう1つ重要なポイントがある。それは、ストレージの書き込み速度だ。最近はSSDが主流で、さらにNVMe対応の機種が多くなっているためあまり気にならないかもしれないが、PSD16bit形式での書き出しを行なう際に処理する枚数が多いと、CPUの書き出し処理にストレージの書き込み処理が間に合わず、書き込みを待つ時間が発生し、CPUの働きが止まってしまうことがある。

 SATA接続のSSDではとくに顕著で、2400万画素のデジカメで撮影したRAWデータをPSD16bit形式で500枚の書き出し処理を行なうと、数十枚くらいで書き込み待ちが発生しCPUの処理が止まってしまう。これにより、JPEGへの書き出しなら10分もかからない処理が、PSD16bitでの書き出しでは数十分もかかってしまうことがある。とくに最近のCPUは処理性能が高いこともあり、第10世代以降のCore i7プロセッサーではPCI3.0接続のSSDではストレージへのアクセスが100%まで上がりきってしまうことも多く、書き込み待ちが発生しないギリギリのラインになっている。

 2400万画素のデジカメデータを、PSD16bit形式で書き出しを行なうと、1枚あたり約140MBのファイルになるが、500枚くらいの書き出しを行なうとさすがに書き込みが渋滞するようだ。デジカメの画素数も年々上がってきていることもあり、3000万画素や5000万画素の画像書き出しを大量に行なう場合にはPCI4.0接続のストレージでないと書き込み待ちが発生してしまい、十分なパフォーマンスが得られない可能性がある。

 このクラスのモバイルノートで数百枚の書き出し処理を本格的に行なうようなユーザーは居ないかもしれないが、少なくとも私は出先で大量の画像データの処理を行なう可能性があるため、PCI4.0接続のSSDが選べるこのNSシリーズには大注目している。

 今回は2400万画素のデジカメで撮影した500枚のRAWデータを、PSD16bit形式とJPEG(最高画質)で書き出すのに要した時間を測定してみた。今回はテストなのでRAWデータには何も処理を行なわず、撮影状態からそのままストレートに書き出し処理を行なった。

 PSD16bit形式への書き出しは約9分56秒、JPEG(最高画質)への書き出しは8分30秒ほどだった。PSD16bit形式での書き出しではやはりストレージへの書き込み待ちが発生してしまい、途中でCPUの動作が低下、PSD16bit形式での書き出し処理の時間がかかってしまった。なお、書き込み待ちが発生しないJPEG形式への書き出し処理時間だと、第9世代Coreのモバイル向けハイエンドCPUに近い処理能力を持っているのが確認できた。

4/5を過ぎたあたりでストレージへのアクセスが100%まで上がりきり、CPUの処理待ちが発生している。CPUの処理能力を存分に発揮させたいならPCI4.0接続のSSDに変更したいところだ

変形や拡大するだけでもGPUへの負荷は上がる。プレビューの書き換えは素早く変更パラメータの動きに合わせて瞬時に表示され、快適に作業を行なうことができる

 プロ御用達の動画編集アプリ「Adobe Premiere Pro」もチェック。最近は動画投稿も一般化してきているので、使っている人も多いだろう。動画編集アプリでは、書き出し処理にGPUのハードウェアアクセラレーションが重要になっており、最近はGeForceのCUDAコアを利用した処理が主流だが、インテル Iris Xe グラフィックスでどれくらい処理をサポートできるかが気になり、テストを行なってみた。

 デジカメで撮影した約30秒の動画をつないで約10分の動画を作成し、アプリにプリセットされているYouTube用の書き出し設定でファイル形式をMP4にして書き出しを行なっている。4Kで撮影した素材をつないで4K動画を作成したものと、フルHDで撮影した素材をつないで作成した動画の2つの書き出し時間を測定した。

4K動画の書き出し状態をチェック。CPUの使用率は約50%程度でGPUは約90%くらいまで上昇している。しっかりハードウェアアクセラレーションが機能しているのだろう

エフェクトやトランジションといった処理行ない、プレビュー再生を行なってみたが動作はとてもスムーズだった。4K動画の編集時にプレビュー作成に若干の読み込み時間はかかったが操作中はモバイルノートであることを忘れるくらい快適に行なえた

 結果、4K動画の書き出しには約8分2秒、FHD動画の書き出しは約2分32秒だった。これはかなりの処理能力といっていいだろう。4Kの書き出しはちょっと時間がかかっているが、再生時間よりも短い時間で書き出せているのは十分に早い。また注目はフルHDサイズのほうだ。約10分の書き出しが2分程度で完了するのは驚きとしかいいようがない。

 今回はテストでもあるのでカット間のエフェクトやトランジション、編集は行なわず、そのままつなげただけなので、色々手を加えればもっと処理時間がかかるかとは思うが、基本性能としてとてつもなく高性能と感じた。スタンダードノートとしては十分すぎる性能だろう。

 最後にDaVinci Resolve。こちらもPremiere Pro同様の動画編集アプリだ。こちらは無料で利用できることもあり、動画編集の経験がなく、興味のある人にも手を出しやすい。今回はPremiereと同じく約30秒のカットをつないだ約10分の動画を、4KとフルHDの2パターン作成しMP4形式で書き出すのにかかった時間を測定してみた。過去の経験からPremiere ProよりはGPUのハードウェアアクセラレーションは控えめで、CPUへの分担が多い傾向がある。

4K動画の書き出しを行なっているところ。CPUは80%くらい、GPUは30%くらいの使用率だった。書き出し処理開始直後はCPUの動作が100%まで上がったがすぐに下り書き出しが終了するまで80%くらいで推移した

カット間のエフェクトや補正作業のプレビューは早く反映される。4K素材では若干重さを感じるが作業が途切れるほどではなかった

 4Kでの書き出しは約24分51秒、フルHDでの書き出しは約9分52秒となった。Premiere Pro同様4Kの処理は重いようだが、書き出し処理はボタンを押してしまえば後は待つだけなので、このくらいの処理時間なら十分に実用性があるといっていいだろう。

 FRNS711/Aは、第11世代CoreモバイルプロセッサーのCore i7-1165G7とインテル Iris Xe グラフィックスを組み合わせ、コンパクトで薄いモバイルノートパソコンとは思えない高い処理能力を持っている。加えて、携帯性、堅牢性に優れ、出先でも存分にその能力を発揮できる。

 とくにグラフィック性能の高さは素晴らしく、従来のモバイルノートでは苦手だったゲームやグラフィック処理もそつなくこなせるようになり、さらに動画編集時のハードウェアアクセラレーションも有効に機能するので「モバイルだからいたしかたない」といった制限を取り払えるマシンになっている。薄くコンパクトなのでモバイルノートに分類されはするが、これこそが汎用性の高いスタンダートノートパソコンといっていいだろう。

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