ソニーは1月8日、「360 Reality Audio」の新たな取り組みとして、立体的な音場に映像を組み合わせた臨場感あるビデオコンテンツの配信や、対応楽曲制作ツールの共同開発、対応機器の拡大、関連する独自技術の他社へのライセンス提供を進めると発表した。
360 Reality Audioは、同社が展開する没入感のある音場を実現する立体音響技術。すでに欧米などでは複数のストリーミングサービスから対応楽曲の配信を開始しており、新しいエンタテインメントの創出に向けて開かれたエコシステムの形成を進めているという。すでに、アリシア・キーズ、リル・ナズ・X、ミーガン・ザ・スタリオン、ノア・サイラス、ザラ・ラーソンの新曲を含む4000曲以上の対応楽曲が提供されている。
1月12日から開催予定のテクノロジーイベント「CES 2021」に合わせ、配信サービス開始に先駆け360 Reality Audio初のビデオコンテンツとしてザラ・ラーソンによるパフォーマンスを1月12日7時より楽曲配信アプリ「Artist Connection」にて配信(日本国内でも視聴可能)。
また、対応コンテンツ拡大に向けて360 Reality Audioの制作環境の整備を進め、音楽ソフトウェア開発会社Virtual Sonicsと共同で対応楽曲制作ツール「360 Reality Audio Creative Suite」を開発。プロ向け楽曲制作アプリケーションDigital Audio Workstation(DAW)のプラグインソフトウェアとしてVirtual Sonicsの子会社Audio Futureから1月末よりダウンロードでの発売を予定している。
ソニーから360 Reality Audio対応したワイヤレススピーカー「SRS-RA5000」および「SRS-RA3000」を今春以降に発売する予定のほか、技術ライセンスの提供を開始し、対応製品の拡充を図るとしている。