このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第250回
山根博士のグロスマレビュー
ディスプレーにカメラを埋め込んだZTE「AXON 20 5G」は使えるのか?
2021年01月11日 12時00分更新
望遠は非搭載だが、超広角とマクロで
使い勝手はかなりイイ
続いてカメラ性能を見てみよう。カメラは6400万画素を搭載するが、この最高画質で撮影する場合は「その他」のメニューから選択する必要があるという、中国メーカーの多くが採用する切り替え方式となっている。マクロカメラが別途ついているが、これも同様に「その他」から選択する。また深度測定用カメラを使ったボケの効いた写真は撮影モードを切り替えて手軽に撮影可能だ。撮影モードは「背景ぼかし」「スーパーナイト」「ポートレート」「写真」「ビデオ」「その他」の6種類ある。
超広角カメラは搭載しているが望遠カメラは非搭載のため、倍率の切り替えは標準で「ワイド」「1倍」「3倍」の3通り。倍率切り替え部分を長押しすると最大でデジタル10倍撮影が可能だが、どちらかといえば近距離やマクロを中心とした使い方に向いているだろう。その他には前述したように6400万画素やマクロへの切り替え、またプロモードもここから切り替えて利用する。
撮影モードのビデオだけは、そこからさらにモードを変更できる。つまりビデオ撮影を強化した設計でもあるわけだ。「VLOG」は6つのテンプレートがあり、効果を施した数秒のビデオクリップを数本撮影し自動的に効果音入りのショートビデオを撮影してくれる。MOVIE MODEではAXON 20 5Gのアスペクト比20.5:9というウルトラワイドサイズの動画が撮影可能だ。なお、通常のビデオ撮影は16:9となる。そのほかはHDR、スローモーション、タイムラプスというおなじみのモードだ。
一方で、AXON 20 5Gの最大の特徴であるアンダーディスプレーカメラを使ったセルフィーを撮ってみた。カメラを起動中にフロントに切り替えるだけで、ディスプレーの下に埋め込まれたカメラが利用できる。フロントカメラに切り替えても特殊なメニューがあるわけではなく、ポートレート、標準撮影、ビデオ撮影ができる。
撮影の仕上がりは、セルフィーとして自分の顔写真を撮影する分には十分な画質だと思われる。ただしライトが当たると光りが滲んでしまう。強い光がディスプレーのガラスを通るときにどうしてもこの滲みが出てしまうのだろう。どうしても光りのあるところで顔写真を撮りたい場合は、リアカメラを使うとよいだろう。
それではいくつかリアカメラを使って撮影してみた。いずれもオリジナルサイズなので、通信量に注意してほしい。
【まとめ】カメラを気にせずディスプレーが使える
パフォーマンスも不満なし!
AXON 20 5Gは大きいディスプレーのフル表示をフロントカメラが一切邪魔しないため、動画を見るのが楽しくなると感じた。またポップアップ式カメラのようにフロントカメラが出てくるのを待つ必要がないため、顔認証も早いしセルフィー撮影もすぐにできる。6400万画素カメラを搭載しマクロもあるので、あらゆるシーンの撮影も苦にしない。Snapdragon 765Gでも十分なパフォーマンスは感じられた。日本でもぜひ適価で販売し、5G時代の動画コンテンツビュワーとして売り込んでほしいものだ。
ZTE「AXON 20 5G」の主なスペック | |
---|---|
メーカー | ZTE |
ディスプレー | 6.92型有機EL(20.5:9) |
画面解像度 | 1080×2460ドット |
サイズ | 約77.9×172.1×7.98mm |
重量 | 約198g |
CPU | Snapdragon 765G 2.4GHz+1.8GHz (オクタコア) |
内蔵メモリー | 8GB |
内蔵ストレージ | 128GB |
OS | Android 10(MiFavorUI 10.5) |
5G対応周波数 | サブ6 |
カメラ | アウト:約6400万画素(標準、F値1.89) +約800万画素(超広角、F値2.2) +約200万画素(深度、F値2.4) +約200万画素(マクロ、F値2.4) /イン:約3200万画素(F値2.0) |
バッテリー容量 | 4220mAh |
NFC | ○ |
生体認証 | ○(画面内指紋) |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | ブラック |
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