●3キャリアの寡占状態が強まる危険性
他社と同額であれば、ソフトバンクから、面倒な手続きをしてまでも、ahamoに乗り換えようと思うユーザーはまず出てこない。
新規契約者が見込めない中、今のキャリアにとってみれば、「いかに今いるユーザーに逃げられないようにするか」が勝ちパターンであり、最大の経営課題なのだ。
NTTドコモ、ソフトバンクが相次いで2980円のプランやブランドを発表する中、残ったのがKDDIだ。このままでは当然、KDDIからahamoとSoftBank on LINEにユーザーが流出することだろう。
KDDIとしては来年1月に何らかの発表をするとしている。ユーザーの流出を止めるのが最優先となることから、おそらく2980円という同額のプランを提供してくるのは間違いなさそうだ。
この数ヵ月、菅義偉総理と武田良太総務大臣が暴れまくったことで、3キャリアのメインブランドあるいはサブブランドで一気に値下げが実現した。
結局、ユーザーは自分の契約しているキャリアを辞めて他社に乗り換えるようなことはなく、契約しているキャリアを使い続けることになりそうだ。
また、3キャリアの料金プランが価格競争力を持ってしまったため、MVNOや楽天モバイルを契約しているユーザーが3キャリアに出戻りしてくることも予想される。
3キャリアは値下げによって一時的に収益は落ち込むだろうが、ユーザーをさらに囲い込めるようになるので、顧客基盤が盤石となっていく。数年後には3社の寡占状態が強まることで、ジワジワと値上げされる方向になる危険性もありそうだ。

この連載の記事
-
第269回
トピックス
通信費が0円に? 楽天がモバイルWi-Fiをバラまく本当の狙い -
第268回
トピックス
mineoが“フルMVNO”に挑む理由 格安スマホ市場の変化が背景に -
第267回
トピックス
菅元首相に“ハシゴを外された”楽天モバイルの踏ん張りに期待 -
第266回
トピックス
スマホ値上げの足音 実質1.6万円のNothing Phoneが“最後の良心”に? -
第265回
トピックス
アップル巧妙な新手数料 スマホ法“肩透かし”で終わる可能性 -
第264回
トピックス
KDDI×ローソンが挑む“ニュータウン再生” 住民は不安も、採算に自信 -
第263回
トピックス
「アクセシビリティは“人権”」アップルが40年間続ける取り組みとは -
第262回
トピックス
ソフトバンクとKDDIが“空の救助網” 雪山遭難、ドローンで発見 -
第261回
トピックス
スマホ5G“ミリ波”肩透かし 6Gは“センチメートル波”が鍵に -
第260回
トピックス
ドコモ苦戦 携帯3社、“値上げ”で明暗 -
第259回
トピックス
KDDI、通信品質で再び首位に ドコモとソフトバンクが不満「あの評価基準はおかしい」 - この連載の一覧へ












