絶対性能を追求するET-Maxionは
2GHz以上の動作周波数
各々の詳細はこの後で出てきた。まずはET-Maxion。2018年12月に開催されたRISC-V Summitで、Maxionが7nmプロセスで2GHz以上の動作周波数で動作することが明らかにされた。
とは言え、まだMicroOpへの変換などは最小限に留まっている模様。このあたりはもともとのRV64G(RISC-Vの64bit命令セット)が素直で、あまり内部命令への変換が必要でないこととも関係してそうだ
パイプライン構造は4命令デコード/5命令発行という、BOOM v2の2命令デコード/4命令発行からずいぶん強化された感がある。フロアプランは下の画像に示す通り。
Esperanto Technologiesによれば、RISC-V命令がシンプルなので大分実装が楽だったとはするものの、HPF(Hardware Prefetch)やBPU(Branch Prediction Unit)がけっこうな面積を占めるとする。
性能を、もともとのRocketとBOOM v2、それとCortex-A57/Cortex-A72とで比較したのが下の画像だ。
同一周波数あたりのSPECint 2006の性能はCortex-A72並であり、動作周波数は2GHzと比較的高いところを狙っている。
もちろんアプリケーションプロセッサーとしてみるとこれで十分か? と言われたらやや心もとないところではあるが、もともとの発想は4096コアのET-Minionを使ってのAI処理の制御用にET-Maxionを使うことなので、これだけあれば十分なのかもしれない。
ところでベクトル演算はET-Minionに実装されると書いたが、ET-Maxionに実装することも一応考慮したらしい。これを断念した理由は下の画像に延々と書かれているが、実装コスト(設計だけでなくそのテストのコストがバカにならない)を考えて諦めたとする。ただCompression(圧縮命令:ARMのThumb/Thumb2と同じ)は、コストパフォーマンスに見合うとしているそうだ。

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