3種類のコアを展開
2017年の時点で、同社は3種類のコアを開発する予定だった。まずはET-Maxion。こちらは絶対性能を追求したOut-of-Orderのコアであり、マルチレベルキャッシュやマルチコアのサポートを想定している。
ET-Maxionの概要。BOOM v2というのはUC Berkeleyがオープンソースの形で公開している64bit RISC-Vのコアである。とっかかりはまずここからという話だ。ちなみにBOOM v2の詳細はこちらで公開されている
2つ目がET-Minionで、こちらはIn-Orderのコアであるが、その代わりベクトル拡張命令を搭載する予定になっている。また、おそらくはメモリーアクセスのレイテンシー遮蔽のために、複数スレッドもサポートされる。ちなみにこのET-Minionを利用して必要ならグラフィックス処理もできるとしている。
上はUnityで作られたAdam、下はおなじみCrysisの画面。これはET-Minionを4096コア分集積した構成をシミュレーションでぶん回している結果なので、速度は遅いが確かにレンダリングはできている。右下が4096コアの負荷を示したグラフだ
さて、このET-MaxionとET-Minionはそれぞれ単独のIPとして提供もされるが、これを組み合わせたAI向けチップをSoCとして開発するというのが2017年における最大の発表であり、なんと16コアのET-Maxionと4096コアのET-Minionを集積したものになるという。
最後の発表はDSE(Domain Specific Extentions)だ。RISC-Vはあくまで汎用命令であり、AIの処理には必ずしも適当というわけではない。そこで将来はAI向け処理命令やアクセラレーター駆動命令をDSEとして追加したRISC-V+DSEのスタイルを推進すべきだとしている。
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