●プライバシー重視で開発されるiPhone
ヨーロッパの「GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)」など、世間では個人データやプライバシーの保護に関して国や地域をあげて厳格化される風潮になりつつある。日本でもGAFAへの強い危機感から、企業による個人データの取り扱いに関して、国が首を突っ込もうとする傾向が出てきた。
しかし、アップルではそうした規制とは関係なく、昔から個人情報の取り扱いについては慎重な姿勢を貫いてきた。アップルでは「データは個人のもの」という考えから、iPhoneにおいてはできるだけ端末で個人情報を処理し、なるべくサーバー上に個人情報をあげないような配慮をしている。
位置情報が絡む場合も、ピンポイントではなく、なんとなくのエリア情報をつかうことで、個人の居場所を特定させない。画像の処理に関してもサーバーにバンバンあげてAIで解析するのではなく、iPhone本体内のAIが処理していくといったスタンスで製品開発を行なっている。
App Storeには何百万というアプリが存在するが、個人情報の取り扱いに関しては、アプリ開発者によってスタンスが異なっている。そんな中、アプリをダウンロードする際に「どんな個人情報を取得するか」を明確にわかるようにするルールを設けることで、アップルとしてはiPhoneなどアップル製品を使うユーザーを守りたいという配慮があるようだ。

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