処理の重い「Borderlands 3」だとやや辛い
FPS系が続くが、次は描画がやや重めの「Borderlands 3」で試してみよう。APIはDirectX 12とし、画質は“バッドアス”に設定。ゲーム内ベンチマーク機能を使用して計測しているが、最低fps(下位1パーセンタイル点)はログから算出している。
グラフのバーの長さから読み取れる全体傾向はこれまでの検証と同じ。描画処理が重いためRainbow Six Siegeのように高リフレッシュレートディスプレーが活きるゲームではないが、フルHDなら60fps以上キープの安定した描画が期待できるだろう。
「F1 2020」では4K領域でも戦える
続いては「F1 2020」で検証してみたい。画質は“Ultra High”とし、異方性フィルタリングは“x16”とした。アンチエイリアスは“TAA”の他に“NVIDIA DLSS”も選択できるため、RTX系GPUではDLSS使用時の結果も併記している。
ここでの検証は内蔵ベンチマーク機能を利用した。コースは“モナコ”、天候は雨天設定で回している。
ここではRTX 2060 FEとRTX 2080 SUPER FEの間にかすかに性能の谷が見えているところに着目したい。フルHDではRTX 2060 FEでも十分なフレームレートを出せているが、解像度を上げるほどにRTX 2060 FEは息切れ感が強くなる。特に4Kになるとフレームレートが平均60fpsを下回る。ただ、アンチエイリアスにDLSSを利用することで4Kでもなんとか戦えるようになるのは、RTX系GPUの良さであると言えるだろう。
これに対しRTX 3060 Ti FEのフレームレートは、4K領域においても高めで安定している。RTX 3070 FEに対してはWQHDや4Kでは11%程度下回るが、フルHDではあまり差が出ていない(DLSSを適用すると若干差は開く)。さらにRTX 2080 SUPER FEに対しては最大12%上に位置するなど、旧世代の格上GPUに対してもアドバンテージを保てている。実売価格においてRTX 3070に対して十分な価格差が付くなら、RTX 3060 Tiは4Kでも戦える費用対効果の良いGPUになるのではないだろうか。
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