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T教授の「戦略的衝動買い」 第608回

ペンサイズの360度全天球カメラ「IQUI」を衝動買い

2020年11月20日 12時00分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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THETA Sの半分以下の軽量性なので容易に胸ポケットに入れてどこにでも行ける

180度魚眼レンズ2個のTHETAと真上を含めカメラ4台の組み合わせのIQUI。撮影画像は個人的印象ではTHETAの方がやや良い感じ。活動性はIQUIが圧倒的に上だ

スマホアプリでリアルタイムに
モニタリングができないのが残念

 前後両面に対になった180度魚眼レンズで天球撮影を実現したTHETAでの経験を今回のIQUIではどのように活かしたのか、門外漢の筆者にはまったくわからないが、よりコンパクトで安価な本体を目指して開発されたIQUIは、水平360度をTHETAより数の多い3台のカメラでカバーし、4台目のカメラは真上に向けて取り付けられ、全部でカメラ4台構成だ。

静止画も動画も、撮影開始スタートボタンがあるだけで、リアルタイムモニターができないので、きわめて素っ気ない画面のIQUISPIN

 ただし、IQUIで少し残念に感じるのは、THETAのように撮影時には静止画も動画もスマホアプリ上では、リアルタイムでのモニタリングは不可能だ。アプリは単なるスマホ上のリモートシャッター装置となるだけで、今の撮影情景をリアルに見ることはできない。

THETAのようにリアルタイムで現在の撮影画面がアプリ上でモニターできるのに慣れていると、多少物足りない感はあるが、考え方によればそれほど重要とも思えない

 実際に撮影時にリアルタイムモニタリングができた方が良いかどうかは、なかなか微妙だ。ディスプレー付きのデジタルカメラなら、今どこまでが撮影対象エリアに入っているかどうかはけっこう重要な問題だが、初めから周囲360度が全部映る天球カメラでは、気持ちの問題は別にして、その辺りはそれ程大きな要件ではなさそうな気がする。

撮影が終わると直ぐに画像データはIQUI→スマホに転送開始される

画像データの転送が終了すると、右下に転送画像データのサムネイルが表示される

 IQUISPIN上のシャッターボタンを指先タップすると"キュッ"という心地よい音がしてすぐに、IQUIからスマホ上のIQUISPINアプリに画像の転送が始まる。無事に画像の転送処理が終了すると、シャッターボタンの右横に転送終了した画像のサムネイルが表示される。

実際の撮影画像に、必要ならフィルターやテンプレートを選択適用して色味をお好みのイメージに変えてみるのもおもしろい

ショートムービーの最初の絵を画面を動かしながら好きなシーンを設定できる

 アプリ側でシャッターを押さずに、コンパクトなIQUIだけを持ち出して単体で撮影した場合は、静止画も動画もIQUIの内部ストレージ(14.4GB、JPEG静止画約1500枚分)に蓄積された画像データが、次回、スマホと無線接続された時点で、複数のファイルが一括ダウンロードされる。

効果を演出するお好みの"降りモノ"を選べばショートムービーのでき上がりだ

 撮影データは、撮影現場でも、事後でも、好きな時にIQUSPINアプリのフィルターやテンプレートで加工編集を加えてショートムービーに仕上げて楽しむことができる。

 ショートムービー製作のテンプレートには、例えば被写体が対面する位置関係なら180度づつアングルを変えて、4名なら90度づつアングルを変えて被写体に対し一時停止フォーカスして、最後は俯瞰で終了するような動画イメージも作成してくれる。

 ユーザーは被写体として映ってる人数やグループ、その配置などに応じて、多くテンプレートの中からその状況に適したピッタリの雰囲気のモノを選択することができる。そして、ショートムービーのスタート時の画面もユーザーの好みで天球写真を回転させながら自由に設定できるのが便利だ。

 でき上がったショートムービーは、IQUIクラウドにアップロードする以外に、パーティーや旅行の楽しい思い出としてSNSにアップロードするにも適度な長さ、サイズで最適のコンテンツを自動的に生成してくれる。IQUIはSNS向けの360度天球カメラとしては先輩のTHETAよりはるかに適役だ。

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