鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第33回
7GB/sのPCIe4.0 SSD時代到来!
【鉄板&旬パーツ】PCIe4.0 SSDの速度はCPU、チップセット、PCIe変換経由でどれくらい変わるのか?
2020年11月08日 12時00分更新
PCIe拡張カード変換アダプターを使ってみた!
続いてはマザーボード搭載M.2スロット以上にM.2 SSDを増設する際の大事なパートナーとなるPCIe拡張カード変換アダプターを使った際のパフォーマンスを見ていこう。
変換アダプターには基本、変換チップやコントローラーを搭載していないため、PCI Express 4.0対応を謳われていない製品でも問題なく動作すると思われるので、2016年ごろに購入した物を含めた、4つのPCIe拡張カード変換アダプターで「980 PRO」の性能をチェックした。
今回試した4製品は、PCI Express 4.0対応を記載しているアイネックス「AIF-10」のほか、ドイツの本格水冷向けパーツメーカーAqua Computer製の「kryoM.2 evo PCIe 3.0 x4 adapter for M.2 NGFF PCIe SSD」(以下:kryoM.2 evo)、NVMe M.2 SSDをリムーバブルドライブ化できるICY DOCK「ToughArmor MB840M2P-B」(以下:MB840M2P-B)、そして既に同じ製品は販売完了しているが、旧型&手ごろな価格帯の製品の参考例として、SATAコネクターを備え、SATA仕様のM.2 SSDも搭載できるアイネックス「AIF-06」を用意した。
厚めの大型ヒートシンクや、両面実装製品も安心の裏面ヒートシンク、LEDイルミネーションと機能豊富なAqua Computer「kryoM.2 evo PCIe 3.0 x4 adapter for M.2 NGFF PCIe SSD」(実売価格4500円前後)
専用トレイを使うことで、NVMe M.2 SSDをリムーバブルストレージとして使えるICY DOCK「ToughArmor MB840M2P-B」。専用トレイはアルミニウム製で、ヒートシンクを兼ねている(実売価格9000円前後)
4つの製品のパフォーマンスをチェック
マザーボード上のM.2スロットと同様に、ここでもCPU直結となるビデオカード向けPCI Express4.0×16から分割された2本目(MEG X570 UNIFYのPCI_E3スロット)のPCI Express4.0×16スロットと、チップセット経由のPCI Express4.0×16形状×4動作のスロット(PCI_E5スロット)に、各PCIe拡張カード変換アダプターを搭載してチェックした。
PCI Express4.0対応が謳われていないNVMe M.2→PCIe拡張カード変換アダプターで、PCIe4.0 SSDが使えるかという点の結果を、先に述べてしまうと今回用意した製品はPCIe4.0×4動作で問題なく認識された。
気になるパフォーマンスは、「CrystalDiskMark 7.0.0」と、「Samsung Magician」のベンチマーク機能で計測。結果をそれぞれ掲載しているが、シーケンシャルリード・ライトのみをまとめてグラフ化した結果が以下になる。
NVMe M.2→PCIe拡張カード変換アダプターを介した接続でも、PCIe4.0 SSDのパフォーマンスをしっかり引き出しており、CPU直結のPCIe4.0スロット経由では、M.2スロット搭載時と同じく7000MB/sec台を記録している。同じくチップセット経由のPCIe4.0スロットでは性能ダウンはあるが、それでも6500MB/secという最速クラスの性能を発揮できている。
PCIe4.0対応が謳われている最新モデルだけあって、4製品のなかではアイネックス「AIF-10」が優秀で、わずかだが他を上回る性能を発揮している。ヒートシンクの冷却性能もまずまずで、CrystalDiskMarkを3回連続実行時でCrystalDiskInfo読みの温度は60度だった。2200円前後の手ごろな価格で、7000MB/secに達したPCIe4.0 SSDの性能を引き出せ、サーマルスロットリングの不安なく使える冷却性能を備えているので、イチオシだ。
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