あれも欲しい! これも欲しい! 美環の理想のクルマ探し第10回

あまりにヤリ過ぎなヤリス・ハイブリッドにバイク女子・美環も驚愕

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●美環(@puritendon) 車両協力●トヨタ

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3気筒のハイブリッドエンジンがヤリスぎだ!

 フロントボンネットを開けて、新しい1.5リッター3気筒ハイブリッドのパワーユニットとご対面する美環さん。旧ヴィッツの1.5リッター4気筒ハイブリッドと比べると、エンジンも駆動用モーターも3割ほどのパワーアップを達成し、エンジン出力は91馬力、トルク12.2kgf・m、モーター出力80馬力、トルク14.4kgf・m。急発進すれば単純計算で26.6kgf・mのトルクが発生することに。このトルク、同社SUVのランドクルーザープラド(ガソリン仕様/2972cc)を上回ります。

「なんかゴチャゴチャいっぱいあるー」という美環さん

エンジンカバーのないコンパクトなエンジンの右隣にモーターなどを配置

ヤリス・ハイブリッドGのマフラー。下向きに排気する仕組みだ

 驚きはさらにあり、このユニットが大変静かなのです。通常コールドスタート時、エンジンは燃焼温度を高めるべく、アイドリング時は結構回転数を高める傾向がありますが、ヤリスはコールドスタート時でも大変静か。夜のご近所迷惑にならないのです。静粛性は走行中でも体感でき、3気筒であるにも関わらず振動が少ないのです。アクセルを踏めば、エンジンのうなり声は聞こえるものの、かなり上質なサウンド。後述しますが、燃費も恐ろしく良好で、現代の名ユニットといえそうです。

文句の1つも出ないヤリスぎな乗り味

 運転席にちょこんと座る美環さん。小柄な彼女はシートを一番上にあげても、さらにシート下に「おざぶ」を敷くことが多いのですが、ヤリスの場合シートも十分に上がるので、おざぶはトランクへ。そして最近登場しつつある「ヘッドレスト用パンダクッション」も不要。というのも、ヤリスのシートはヘッドレストが一体型シートではないから。誰でも正しい姿勢で運転できるという点において、ヤリスはかなり研究されているように感じました。

運転席に座る美環さん

運転席する美環さん。免許取得1年未満のため、若葉マークが必要です

 美環さん的に「このクルマ、軽快ですね。軽いじゃなくて軽快」というのが美環さんの総評。この軽快さがヤリスの持ち味。意外と言ったら失礼ですが、スポーティーなのです。柔らかくしなやかな足と、しっかりしたボディーが印象的で「よく足が動いている感」が伝わります。オプションでインチアップしたタイヤの影響なのか、脚の動きに芯を感じるのも美質。コンパクトなファミリーカーと思っていたら大間違いな1台です。

運転席する美環さん。運転に余裕が出てきました

 ステアリングホイールが37cm弱と小径なのも、美環さん的にはジャストフィット。軽めの操作感でありながら、剛性感をしっかり残しているところに「誰でもスポーティーな走りを楽しんでほしい」というトヨタのメッセージが込められているように感じました。

ATセレクター、サイドブレーキはレバー式を採用

 スポーティーといえば、サイドブレーキレバーが用意されている点にも注目。ボタン一つの電子式が増える中での採用も、今後登場する予定のスポーツカー「GRヤリス」を視野に入れたものでしょう。ですが美環さん的には「このレバー硬いんですけれど」とご不満。これは彼女に限らずですが、クルマの操作に不慣れな女性に運転をお願いすると、サイドブレーキの解除が最初の関門になりがちです。

 ちなみにサイドブレーキをかけたつもりでも、上がり切らずにクルマが動いたことも……。女子目線でいえば、電子サイドにしてほしいところでしょう。そうすれば信号待ちで便利なオートブレーキホールドも使えますし。もっとも、電子サイドを採用すると、今度はクルマ好きから文句の声が挙がるのは確実で、メーカーとしては難しい選択肢になります。

ヤリス・ハイブリッドG

 スタートダッシュの強さも魅力的。美環さんも「結構パワフルですね。ちょっと踏んだだけでスルスルっと進みます。だから運転しやすいのかなぁ」と感心しきり。「軽自動車とは全然違いますね。走りに余裕があるんですね」。

 驚くのは燃費の良さ。35.8km/リッター(WLTCモード)は、ライバルのみならず、燃費がイイと言われる軽自動車を圧倒する数字です。「いや、数字だけでしょ?」と思いきや、霞が関から首都高に乗り、そのまま湾岸下り、東京湾アクアラインと走ってみたところ、リッター40kmを超えているではありませんか! 一般的にハイブリッド車は高速走行ほど燃費は悪化しがちなので、この数字は脅威としか言いようがありません。

高速道路でリッター42.3kmを記録!

 一般道もリッター28kmを超えるような数字が出てきて、この燃費の良さにはただただ呆れるばかり。「走れば走るほど、ヤリス・ハイブリッドはオトク」と思わずにはいられません。

美環さん曰く「双眼鏡みたい」と喩えるメーターパネル。大変見やすいレイアウトだ。注目は燃費で、高速道走行後、しばらく一般道を走行したのだが、それでも29km/Lを記録。取材期間中、28km/Lを下回ることはなかった

ヤシの並木道を走るヤリス・ハイブリッドG

 インチアップの影響かロードノイズは聞こえるものの、総じて静粛な印象。ハイブリッドゆえの静けさはもちろんのこと、ガッツリ踏んでもエンジンが唸って振動が伝わることはなく、車内はとても快適。「静かなクルマだと運転に余裕が出てくるというか、楽しくなりますね」とノリノリで初夏の海沿いを走る美環さん。

東京湾アクアラインのトンネルでクルーズコントロールを試している様子

 高速道路で運転支援システムを試す美環さん。ACC(アダプティブクルーズコントロール)は使いやすく、ハンドルスポーク右側のボタン2操作で自動巡航に入ります。レーンキープ機能もよくできていて、介入する感じも適度。驚きは夜間の激しい降雨時でも、ある程度機能が活きているところ。こういった運転支援は本当にありがたいものです。

C1内回りの京橋付近を初めて走行した美環さん。「え? ここを通るんすか?」と結構ドキドキ状態だったとか

 取材は千葉県で行なった都合、そのまま人生初のクルマで首都高を走ることになった美環さん。オートバイでは走り慣れているとはいえ、ちょっと勝手が違います。それをサポートするのがオプションの大画面ナビ。「このナビ、本当にわかりやすいですね。画面がとても大きくて見やすいです。ジャンクションとか正直よくわかんないですけれど、結構手前からアナウンスしてくれるのはうれしい限りです」

大画面ナビは近年のトレンドになりつつある

 そして時折出てくる「オービス情報」のアナウンスにもビックリ。「イマドキのナビって、こんな事を言うんですか? え?オービスどこにあるんですか? 今まであるって知らなかったです。って、こんなに多いんですか?」と安全運転に気を引き締めておりました。

首都高をよく使われる方ならご存じの、京橋出口直後のオービスをナビが掲出した様子

 「運転しづらいとか、走りが……とか、乗り心地が……というコメントが、正直うまくできないくらい、優等生な感じを受けました。じゃぁツマラナイクルマなのかというと、そういう感じはまったくしないんですよね」と美環さんは感心しきりのままクルマを降りました。

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