柳谷智宣の「コロナに負けるな！ 飲食店＆生産者を買って応援！」 第18回

コロナ禍で存続の危機に直面する笛吹市産ワインをクラウドファンディングで応援！

　山梨県笛吹（ふえふき）市は甲府盆地の東にあります。昼夜の寒暖差が大きく、日照時間の長い気候なうえ、良質な土壌に恵まれており、果物の一大生産地になっています。桃とぶどうの生産量は日本一で、桃・ぶどう日本一の郷と呼ばれています。

　この県産ぶどうを使ったワインも有名ですが、新型コロナウイルスの影響をもろに受けました。観光客がいなくなったうえに、全国の飲食店が営業を自粛したため、酒類の販売が激減したからです。

　創業68年のワイナリー「モンデ酒造株式会社」も直売店や工場見学などは全面休止となりました。そのため、4万本分という膨大な在庫が積み上がってしまったそうです。

モンデ酒造株式会社のホームページ

　2019年ヴィンテージのワインを瓶詰めすることも難しい状況になり、そうなると次のワインの仕入れができません。連鎖的に、育てたのに買ってもらえなかった農家などワイン造りに携わる人たちにも影響が出てしまいます。しかし、今年は天候にも恵まれ、良質なぶどうが実りの時期を迎えようとしています。

　そこで、笛吹市はふるさと納税のクラウドファンディング「コロナ禍で存続の危機… 世界に誇る笛吹市産ワインを守りたい！」（https://event.rakuten.co.jp/furusato/crowdfunding/project/2020/0018/）を立ち上げました。モンデ酒造をはじめ、笛吹市のワイナリーや農家さんたちが返礼品を用意しています。

　今回はモンデ酒造から家飲みに最適なワインセットのサンプルをいただいたので、そのおいしさをご紹介したいと思います。商品は「【ふるさと納税】緊急支援品　山梨ワイン モンテリアロゼ・モンテリアルージュ（720ml×2本）・缶ワインセット 訳あり コロナ」で、寄付金額は9000円です。

「コロナ禍で存続の危機… 世界に誇る笛吹市産ワインを守りたい！」のクラファンページ

　さっそく、いただいてみました。まずは、唯一の白ワインである缶ワインから。容量は300mlで、アルコールは12％。ぶどうは山梨県産の甲州種を使っており、すっきりとした味わい。爽やかな酸味があり、食前酒にぴったりです。

酸味がきいておいしい白ワイン

　面白いことに包装を剥がすとプラスチックのカップが付属していました。ワインは香りを楽しんでなんぼなので、ボトルに口を付けて飲むのではなく、カップに入れられるようにという気配りでしょう。

　缶赤ワインはアルコール度数12％で、ぶどうはマスカットベリーAを使っていました。

モンテリアロゼ。ボトルも可愛いです

　フルボトルの1本目は、「モンテリアロゼ」。山梨県産デラウェア種とブラッククィーン種を使ったロゼワインです。

　見た目通りの華やかな香りで、フルーティーな味わい。やや甘口ながら、酸味もきりりとしていて、口当たりがよかったです。よく冷やして、スイーツなどとあわせて食後酒にもいい感じ。

しっかりとした味わいで食事と合わせても美味しかったです

　赤ワインの「モンテリアルージュ」はアルコール分12.5％で、ぶどうはマスカットベリーAを使っています。

　12ヵ月以上樽で熟成させており、ほどよい樽の香りとタンニンがふくよかな味わいを楽しませてくれます。いちごキャンディのような香りで、酸味もあり、ミディアムからミディアムフルボディといったところです。

　現在、クラウドファンディングは1000万円が目標のところ、3525人が支援し、3928万5000円と成功を収めています（8月13日現在）。とは言え、新型コロナウィルスの影響ははるかに大きいので、可能な限り支援したいところです。

　募集期限は8月31日の9時59分までなので、ワイン好きの方はぜひクラウドファンディングのページをご覧になってください。ふるさと納税の仕組みを使えば、支援どころか、かえって得する場合もあります。

　今回紹介したワインの他にも、弱発泡性ワインである国産のペティアンや甲州牛ロース焼肉、糖度10度以上の桃、シャインマスカットといった返礼品も用意されています。

　ごちそうさまでした。皆さんも、ぜひコロナで困っている企業から食材を通販で購入し、支援お願いします。

販売元

モンデ酒造：https://www.mondewinery.co.jp/

クラウドファンディングサイト

コロナ禍で存続の危機… 世界に誇る笛吹市産ワインを守りたい！：https://event.rakuten.co.jp/furusato/crowdfunding/project/2020/0018/