このページの本文へ

山根博士の海外モバイル通信 第504回

「ノキア」「Razer」「BYD」、ITメーカーのマスクを香港でゲット!

2020年07月16日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

使うのがもったいないと思ってしまうITメーカーのマスク

 新型コロナウィルスの影響で、人々の生活にマスクは必需品になっています。春先は各国でマスクが品薄となり、他業種からもマスク生産に参入する例が増えました。日本ではシャープのマスクが大きな話題になりましたが、IT系もマスク生産を始めるメーカーが増えています。

 そういえばマスク不足のころに、ネットで「スーツケースや旅行カバンの中を探せばマスクが入っていることがある」なんて情報をみかけました。たしかに旅行にマスクを持っていく人は多くいますよね。筆者も「そんなことあるかなあ」なんて思いながらもカバンを整理してみたところ、ノキアの小物ポーチが出てきました。スマートフォンを入れておくのによさそうなサイズ。さっそく何か入れようかとファスナーを開けてみると、中から不織布マスクが出てきました。

ノキアロゴのポーチにマスクが入っていた

 これは日本のIT関連イベントのノキアブースか、あるいは日本のノキア(ノキアソリューションズ&ネットワークス)へ取材へ行ったときにいただいたもの。今でもノキアマニアな自分にとっては、大切なものなので使わずにとっておいたのでした。いただいたのはおそらく2~3年前です。風邪や花粉症の時などマスクは家に常備しておくと便利なもの。ノキアはそんな家庭の必需品をノベルティーとして配っていたんですね。今となっては大変ありがたいものです。

マスクそのものは市販品だが開封するのがもったいない

 さて、IT企業のマスク生産で独自の展開を見せているのがゲーミングPCを手掛けるRazerです。RazerのCEO、ミン-リャン・タン氏の本国であるシンガポールでは、自動販売機を設けて国民にマスクを無料配布しています。Razerの製造ラインでマスクを生産し、世界各国へ無料配布もしています。

シンガポールに設置されたRazerのマスク自販機。Razer Payを使い、1人1枚無料でもらえる

 また、Razerのオンラインストアでもマスクを販売。不織布マスクに加え、布マスクも販売されていますがどちらも人気で常に品切れ状態が続いています。筆者も注文してから届くまで2週間以上かかりました。

Razerのマスク。布タイプはトリプルヘッド・スネークがあしらわれている

 Razerの不織布マスク「#RAZERFORLIFE SURGICAL MASK」は香港で30枚159香港ドル(約2200円)で販売されています。パッケージはRazerのゲーミングデバイスの黒を基調としたものではなく、いかにも医療用品といったデザイン。緑色を使っているのはRazerのコーポレートカラーだからでしょう。

Razerの不織布マスクを買ってみた

 マスクそのものにも「RAZER」「#razerforlife」がエンボス加工で入れられています。わかる人が見れば「Razerのマスクだ」と気が付くでしょう。このようにブランドやロゴが入っているとなると使うのがもったいないと考えてしまいます。Razerのマスクは人に会うときなど「ハレの日」用にしようと思います。

エンボス加工でロゴが入っている

 せっかくなので予備のマスクと普段使っているマスクを収納するケースを買ってきました。香港ではこんなプラケースが100円程度で街中で売られています。そしてここにRazerのステッカーを貼れば、専用ケースのでき上がり。これから毎日持ち運ぼうと思います。

Razerのマスクケース完成

 このケースには予備マスク(ビニールパッケージ未開封)を2枚と、外出中に使っているマスク1枚を収納できます。カフェなどに入ったとき口から外したマスクを(ビニール袋に入れたうえで)ここに入れれば、汚れや紛失もなくなりますし、友人に会った時などにこのマスクの話題になれば、ケースに入れある新品マスクを譲ってあげることもできます。

予備マスクも含め3枚のマスクを入れられる

 そのほかのIT企業としては、中国の電池メーカーBYDも大々的にマスクの生産を始めています。BYDは今では電気自動車の大手メーカーでもあります。BYDはビーワイディージャパンを通して、日本へ無料マスク配布も行ないました。

 BYDの不織布マスクにもエンボスで「BYD Electronics」の文字が入っています。さすがにBYDに気が付く人はいないかもしれませんが、このマスクをつけていると「メーカー品を付けているんだ」という安心感が不思議と湧いてきます。

BYDのマスクにも名前が入っている

 また、IT企業ではありませんが、香港ではバス会社が自販機でマスクを販売しています。当初は自社のバス運転手用などとして自社生産を始めたもの。それを一般市民でも買えるようにしたのです。KMB(九龍バス)のマスク自販機は香港の5ヵ所に設置されています。いずれもバスの乗り換えジャンクションにあるカスタマーセンター付近に併設。マスクは20枚で10香港ドル(約140円)。通勤や通学途中に買う人の姿もよく見かけます。

香港のバス会社のマスク自販機

 この自販機ではマスクのほかに、ミニチュアバス模型やバスの形を模したUSBメモリーも販売中。記念品・お土産販売も同時に行なっています。なかなか面白い試みです。

自販機ではバス模型なども販売

 ということでマスクのついでにUSBメモリーもついつい買ってしまいました。マスク以外のものも併売すると、筆者のように他のものも買ってしまう人もいるでしょうね。

ほかのモノもついでに買いたくなってしまう

 薬局やコンビニへ行けば、いろいろなメーカーのマスクが売っています。不織布のマスクなら値段で選ぶ人が多いでしょう。しかし大手メーカーがマスクの製造販売を始めるようになると、どうせ買うなら好きなブランドのマスクにしたい、と指名買いする人も増えてくるでしょうね。現に筆者は多少高くてもRazerのマスクが欲しくて購入しました。今後マスク市場は様々なメーカーが参入するようになり、デザイン面の多様化だけではなく機能性アップや新素材の採用など、興味深いものになっていくのではないでしょうか。

山根博士のオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

→ASCII倶楽部の詳細はこちらから!

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン