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アドビ、コロナ禍における決裁フローや書類処理へのAdobe Sign活用事例を紹介

2020年06月29日 16時30分更新

文● ASCII

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 アドビは、Adobe Blogにおいて、同社の電子契約サービス「Adobe Sign」を活用した企業のBCP対策の事例を紹介している。

 同ブログによれば、災害やパンデミックなど緊急事態に遭遇した際、損害を最小限にとどめつつ、事業継続や早期復旧を可能とすることを目的とした事業継続計画「BCP(Business Continuity Plan)」の策定が、企業の危機管理策としてより重要になっているという。一方で、内閣府の調査では、中堅企業の半数がBCPの策定にまだ取り組んでいないと回答するなど、国内企業の大きな課題とされているとのこと。

 Adobe Signは、紙を使わずオンライン上で契約書を取り交わしたり、社内決裁をリモートで処理したりできる電子契約サービス。Adobe Signでやりとりされる署名文書は、セキュリティーの業界基準に準拠した日本国内のデータセンターで完全に処理・管理され、書類の紛失や破損、災害による消失も防げるためBCP対策としても有効としている。

 アドビは4月、Adobe Signを導入しているオークウッドとジーニーの2社に、コロナ禍における決裁フローや書類処理への影響とAdobe Signの活用方法についてのインタビューを実施。その内容をAdobe Blogで紹介している。

 サービスアパートメントを運営するオークウッドでは、社内の稟議書、申請書、報告書業務の承認/決裁に、承認フローが確認できるAdobe Signを導入し、人事評価などにもAdobe Signの利用を広げている。

 オークウッドは現在、一部サービスを縮小している物件もあるが、基本的には現場は通常通り出勤し、バックオフィスについては可能な限りテレワークでの在宅勤務で対応している。新型コロナウイルスの拡大前からAdobe Signを導入していたため、承認フローや決裁などで特に遅れや不備が出たということはなかったという。

 Adobe Signを導入していてよかったと思われる点として、すべての決裁、承認などについてリモート対応が可能であることを挙げ、同サービスを導入していなければ在宅勤務もスムーズにスタートできず、非常に生産性の悪い作業が必要になっていたと思われると述べた。

 マーケティングテクノロジー領域で独自のプロダクト開発/運用を展開するジーニーは、海外へ事業展開する中、現地パートナーやアドネットワーク、エンドユーザー開拓の取引に関する契約などにAdobe Signを導入。

 資本業務提携契約をはじめとした契約書の締結に加え、現在は年度末および通期決算における取引先への会計・監査関連の書類に対してもAdobe Signを活用しているという。

 導入以前は、手書き署名が必要な書類を海外から求められた場合、国際郵便で送り返すことを考慮する必要があり、その場合レビュー時に不備があっても修正を加える時間的余裕がなく、内容に不備が無いと信じて署名するしかないという課題があったという。

 Adobe Sign導入後は、事前に電子署名でレビューをすることで、指摘事項の対応および反映後の資料を手書き署名で対応可能になり、業務プロセスの大幅な改善とリスクの低減を実現したとしている。

 在宅勤務体制の現在も滞りなく承認や署名作業ができているとのことで、一部手書きを要する署名に関しては事前にAdobe Signで対応し、後日手書き署名の上郵送で対応する形をとっているという。もしAdobe Signを導入していなければ、承認と署名業務のために従業員がわざわざオフィスへ出社する必要が出ていたと思われると述べている。

 インタビューでは両社とも、Adobe SignはBCPを策定する上でも有意義だと思う、他社にも積極的に導入を推奨すると回答している。

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