本連載は、Adobe Acrobat DCを使いこなすための使い方やTIPSを紹介する。第74回は、PDFファイルを想定通りのサイズで印刷してみる。

Acrobat DCの印刷設定を見直す
PDFファイルはどんな環境でも高い再現性を維持することができる。それは印刷時でも同じだ。とはいえ、設定によっては用紙に収まりきらなかったり、小さく表示されてしまうことがある。これは、印刷に関連する設定が原因だ。設定する場所が1ヵ所だけではないので、一通りチェックしておきたい。とりあえず印刷する、というのでは紙とインクを無駄にしてしまう可能性があるからだ。
印刷したい用紙が決まっていて、PDFファイルも同じ設定になっているのに、表示がずれる場合は印刷時に拡大縮小されている可能性がある。印刷ダイアログを開き、「ページサイズ処理」→「サイズ」の項目を確認してみよう。
「実際のサイズ」にチェックが入っていればOK。用紙の設定は左下の「ページ設定」を開けば確認できる。そして、プリンターの設定も確認しよう。Acrobat DCの印刷設定を引きついで同じ設定になっていれば問題なし。異なっているようなら、同じ用紙サイズを指定しておく。
複数の用紙サイズが混在しているPDFファイルを印刷する場合は、目的によって操作が異なる。まず、複数の用紙トレイを持つプリンターを利用し、それぞれのページに適した用紙で印刷するなら「ページサイズ処理」→「サイズ」の「PDFのページサイズに合わせて用紙を選択」にチェックすればいい。
ちなみに、この機能はWindows版のみの機能となるので、Mac版では設定はできるが動作しない。また、複数の用紙トレイを備えていないプリンターを利用する場合は、用紙サイズごとに印刷するページ範囲を指定すればいい。
すべて同じ用意サイズに印刷するなら、上記で述べたようにサイズ設定を「合わせる」にする。
PDFファイルの用紙サイズを変更する設定は用意されていないので、印刷機能を利用してPDFファイルを生成する機能を利用する。任意のサイズに設定して印刷操作からPDFファイルに出力すれば、用紙サイズを変更できるのだ。
印刷ダイアログで用紙サイズを設定したら、「プリンター」から「Adobe PDF」を選択して印刷すればいい。指定した用紙サイズのPDFファイルが作成される。

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