設定関連の機能が整理されたWindows Terminal v0.11
v0.11では、v1.0にむけて、設定関連の機能が整理された。設定に関しては、これまでずっと開発が進められていたが、必ずしも当初の計画が正しかったわけでもなく、またユーザーフィードバックにより方針変更されたこともあった。このため、正式版に向けて、不要なものを整理することになったようだ。
そのうちの大きなものとして、設定関連の用語の変更がある。たとえば、これまでprofile.jsonだった設定ファイル名がsettings.jsonに切り替わった。また、settings.json/default.jsonで使われるキーワード(スキーマ)に関しても、変更や追加がある。
以前のバージョンと比較した場合、たとえばコマンドラインオプションの挙動もかなりまともになった。v0.9では、ドキュメント通りに動作しない組み合わせがあった。
また、このv0.11では、メニューやメッセージなどが国際化された。たとえば、メニュー項目やHELPメッセージボックスに日本語が表示されるようになった。ただし、ターミナルの日本語表示で文字間隔が空きすぎてしまうのは以前と変わらない。ここは、テキストレンダリングに大きく手を入れる必要があるため、v1.0以降の課題だろう。
完成が近いWindows Terminalだが、すでに筆者は、cmd.exeやpowershell用のアイコンを登録して、日常作業をWindows Terminalでしている。PSRemotingで別マシンに接続しながら作業といったことがキー操作で簡単にできるようになった。conhost.exeの場合、PowerShellのウィンドウをもう1つ開くのは、キーボードだけでやるのは不可能ではないが、ちょっと面倒だ。しかし、Windows Terminalなら1キーで可能になる。profileを登録すれば、コンソールアプリケーション、sshやVisual Studioのコマンドライン開発環境、Rubyのirbなどもすぐに開けるようになる。
また、ペインはタブ内にあるため、複数ウィンドウと違って、ウィンドウが他のウィンドウの下に隠れて行方不明になったり、どれだかわからなくなることがない。コンソールで作業することが多い人は、そろそろ全面的に切り替えてもいい頃だと思う。
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