楽天モバイルの自社回線サービスが、いよいよ4月8日から始まることになりました。最大の注目は「楽天エリア内は無制限」かつ「1年間無料」となった料金プランです。
一方で、楽天のエリア外では「2GB」までの制限が設けられています。果たして本当に乗り換えても大丈夫なのでしょうか。
■「国内ローミング問題」対策としての2GB制限
楽天は東京23区、名古屋市、大阪市を中心に基地局の整備を進めており、2020年2月には3490を突破。筆者も半年近く「無料サポータープログラム」を利用していますが、都心の地上部分では安定してつながる印象です。
一方、大型のビルや地下、地方の大部分はKDDIとのローミング契約でカバーされています。楽天はKDDIに支払うローミング料金は1GBあたり500円程度と、決して安くはありません。楽天がこのローミング問題をどう解決するか、関心が高まっていました。
そこで登場したのが「2GB制限」です。楽天のエリア内ではデータ使い放題とする一方、auローミング時の高速通信は月間2GBまで。追加のデータチャージは1GBあたり500円と、ユーザーに負担を求める形になりました。
楽天の事情として、商用サービスの開始をこれ以上遅らせるわけにはいきません。ただ、全国展開にあたってはauローミングのコスト負担が重くのしかかります。その中で、ぎりぎりの選択を迫られた感があります。
また、これまで楽天モバイルが提供してきたMVNOサービスは、4月7日に新規受付が終了します。既存のMVNOユーザー向けには当面サービスを継続するとしているものの、こちらも後戻りできない状況になりました。

この連載の記事
- 第234回 アップル春の新製品「M1」体験広がる
- 第233回 楽天ポイントやメルカリも参入、仮想通貨が身近な存在に
- 第232回 スマホとPC、どちらが便利なのか
- 第231回 スマホ新料金「シンプル」の裏側は
- 第230回 新料金プラン「ahamo」「povo」「LINEMO」勝者は?
- 第229回 三井住友カード「ナンバーレス」で誰に見られても大丈夫
- 第228回 スマホ新料金 オススメは楽天+メイン回線
- 第227回 話題の「Clubhouse」直に話せない時代、おしゃべりが魅力に
- 第226回 KDDI「povo」テザリング無制限のトッピングに注目
- 第225回 スマホ料金2980円競争 楽天の勝敗を握る2つの鍵
- 第224回 2020年は「よほどのこと」が起きた1年だった
- この連載の一覧へ