来たる2019年12月18日11時、AMDのRDNAアーキテクチャーベースのミドルクラスGPU「Radeon RX 5500 XT」の国内販売が解禁される(グローバルは本稿公開時点をもって解禁)。
これは7月に登場したRX 5700シリーズの下位モデルにあたり、フルHD環境でゲームを快適に遊べれば十分と考える低予算ゲーマーをターゲットにした製品となる。RX 5500 XTの存在やスペックは10月の時点で明らかにされていた(参考記事)が、諸般の理由からリリースが延期になっていたのだ。
近年のAMDは、エントリー~ミドルクラスのビデオカードはPolaris世代で維持し、アッパーミドル~ハイエンドをそのときどきの最新アーキテクチャーで攻めるというハイローミックス戦略をとってきた。
Polaris世代は仮想通貨のマイニングが盛り上がった時に多量に作られすぎたせいか、在庫一掃するまで新製品は出ないのではないかと噂されてきた。しかし、その隙にライバルNVIDIAがTuring GTXファミリーを投入、より今風のシェーダーを実行するのに適した製品でミドルクラス以下を固めてしまった。
値段の下がったRX 580/590もフルHDゲーミング用としては悪くない選択ではあるが、Polaris世代ゆえの設計の古さは否定できない。今回レビューするRX 5500 XTは、RX 480/580あたりの製品を最新世代にアップデートするもの、という位置づけになる。
RX 5500 XTはVRAM搭載量により4GB版または8GB版の2種類が用意されている。原稿執筆時、ASRockやMSI、PowerColor、Sapphire製の情報を耳にしたが、予想実売価格は4GB版が2万3100円前後、8GB版が2万7500円前後になるようだ。今回使用したASRockの「Radeon RX 5500 XT Challenger D 8G OC」は、予想実売価格が2万8578円になる。
今回はASRock製のRX 5500 XT搭載カード「Radeon RX 5500 XT Challenger D 8G OC」をテストする機会に恵まれた。GTX 16シリーズが手ぐすねを引いて待ち構えるミドルクラスGPU市場にどう斬り込んでいくのか、ベンチマークを交えつつ検証していきたい。
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