第26回 最新PCゲームチェッカー

18年の時を経てついにリリースされたシリーズ3作目も自由度の高さは健在!

伝説のゲームの最新作「シェンムーIII」は新しくもノスタルジー満点

文●市川 編集●ASCII

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住民たちとコミュニケーションを図る面白さ

シェンムーシリーズの特長である「聞き込み」は健在。多くのNPCに聞き込みをして、ストーリーを進めるためのヒントを得よう

NPCによって返答はさまざま。確実なヒントを得るまで聞き込みをする必要がある

 シェンムーシリーズでは、NPCの住民たちに聞き込みをすればストーリーが進展する。本作もまた聞き込みがメインで、老若男女の住民たちにひたすら声をかけまくることが攻略のカギだ。例えば、ある重要人物「A」を探している状況で住民に話しかけると、「Aさんなら、○○にいるわよ」と返答する場合もあれば、「Aさん? 知らないわねぇ」と返答する場合も。そうやって地道に聞き込みをしてストーリーのフラグを立てていくのだ。

 本シリーズの魅力のひとつとして、NPC全員に話しかけられることが挙げられる。NPCに話しかけても「返事がない。ただの屍のようだ」という恐ろしい返事はなく、ゲーム内の世界で暮らす住民たちと自然な会話ができる。個性豊かな住民たちとコミュニケーションを図ることで、まるでその世界で暮らしているような実感が湧いてくるのだ。人間味豊かな生活を体験するというシミュレーション的要素が本シリーズの醍醐味といえよう。

改善された戦闘システム!
鍛錬をしっかり積まないと勝利は掴めない

2人組のゴロツキと戦うことに。圧倒的に不利な状況だが、本シリーズでは定番と化している

バイトを優先していたせいであえなく完敗……

 状況次第によっては、敵と戦うイベントが発生する。戦闘システムはカメラワークなどの改善が施され、過去作よりも遊びやすくなっている。ガードができるようになったのが個人的にうれしかった。上記画像は2人のゴロツキと戦っている場面だが、ここ数日バイトを優先していたせいであっさり敗北してしまった。状況的にもこちらが不利だが、本シリーズにおいて複数人の敵と戦う事態はもはや定番と化している。過去作では5人以上の敵を相手に戦ったものだ。

寸拳

馬歩

武僧と手合わせをしている様子

 「功夫(クンフー)」のレベルを上げるべく、「武功館」に駆け込んで修行をすることに。本作の修行方法は、拳法家との手合わせ(模擬戦)に加え、「馬歩」と「寸拳」と呼ばれるトレーニングの2種類。手合わせは習得した技を鍛えることで攻撃力のレベルが上がり、馬歩と寸拳は体力のレベルが上がる。攻撃力と体力のステータスを上げていくと、クンフーのレベルアップが可能になる。本作において、クンフーのレベルが勝敗を決めるといっても過言ではない。

 過去作にも技の習得はあったが、修行が疎かでもゴリ押しでどうにか乗り切ることができた。だが、本作の場合は鍛錬を積まないと勝てない仕様になっている。クンフーのレベルを上げてから再びゴロツキたちと戦ってみたところ、余裕で倒せた。今後はバイトだけでなく、修行の時間も設けておく必要がある。

腹が減っては戦はできぬ! 新たに「空腹」の概念を導入

本作から新たに導入された「空腹」の概念。時間経過に応じてHPが少しずつ減少していく

定期的に食料を買い、HPが減ってきたら食べるようにしよう

 先行体験会プレーレポでも述べたが、シェンムーⅢには「空腹」の概念が導入されている。移動パートにて、時間が経つとHPゲージが少しずつ減ってしまうというものだ。HPゲージが残りわずかになると走れなくなるので、定期的に食べ物を摂取しなければならない。お金に余裕があるので、屋台で果物と野菜を購入。よし、これで空腹になっても大丈夫だろう。

 お腹がすくと元気が出ない。お腹がすいたからご飯を食べる。それは人間が生きていくうえで欠かせない生理現象だ。先ほども述べたように、涼の人生をプレーヤーの手でシミュレートするのが本シリーズの醍醐味。空腹の概念を導入したことによって、今まで味わえなかった新たなリアリティーをもたらしている。腹が減っては戦はできぬ。

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