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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第70回

「iPhone関税」の発動が迫っている:

なぜアップル「Mac Pro」は米国製なのか

2019年11月28日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura 編集● ASCII

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●Mac Proは米国で作られる

 これまでアップル製品で米国製造だったのはMac Proのみでした。2019年6月にWWDCで発表された最新型最上位デスクトップについては当初米国製造がアナウンスされませんでしたが、今回「Mac Proは米国で作られる」として、製造拠点の写真もウェブサイトで公開しました。

 新型Mac Proは初代Macintoshよりも1万5000倍高速で、アップルと製造パートナーはオースティンにおいて、2億ドルを投じて製造拠点を構築したそうです。また髪の毛ほどの幅しかないところに部品を配置するような正確性が求められる作業もあるといいます。

 プレスリリースでは、Mac Proの部品は米国19の州から取り寄せられることも明らかとなりました。プロセッサーはアリゾナとオレゴン、グラフィックスはニューヨーク、電気部品はメイン、ペンシルベニア、そしてテキサスで製造されます。

 こうして、アップル最上位モデルのコンピュータは、米国中の部品を集めて、米国内で組み立てられることをアピールしたのです。

 これまで、米国内での製造は経済性に合わない、あるいはそもそも組み立てられる人材の確保が難しい、と言われてきました。トランプ大統領のコメントは、そうした前提はもう古いと言うことをアピールする結果と言えます。

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